音楽のプロを目指した過去から就労支援の道へ~仕事も趣味も、楽しみながらひたむきに~

エンカレッジ京都 企業支援グループ
▶ プロフィール
✅ 磯 祐介(いそ ゆうすけ)
✅ 大谷大学 文学部英文学科卒
✅ エンカレッジ京都 企業支援グループ
エンカレッジに入社する前に、どんなキャリアを歩んでこられたのかお伺いしたいと思います。磯さんはこれまで、バラエティーに富んだ経験をされてきていますよね。
そうですね。エンカレッジは4社目です。ざっと概略をお伝えすると、出身地である浜松から大学進学のために京都に出てきまして、卒業後は特別養護老人ホームに介護職で就職しました。その後、インディーズのレーベルで音楽活動をしていたのですが、「このまま仕事として音楽を続けていくのは厳しいぞ…」と思い、プロの道は諦めて人材派遣会社に就職しました。その会社を退職した後、NPO法人で広報や学生と関わる仕事を経験して、エンカレッジ入社に至った、という経緯です。
紆余曲折を経てエンカレッジに辿り着かれたんですね。色々と聴きたいことがあるのですが、大学卒業後に介護の仕事に就いたのはどうしてだったんですか?
就職してからも音楽活動を続けたいと思っていたので、正直なところ、そこ(最初の会社)には、生活のためにまずは働こうと考えて入社しました。シフト制なので、時間に融通が利きやすいところがありがたかったですね。それに、当時は不況で、今みたいに売り手市場でもなかったので、内定=そこで働くという気持ちではありました。
最初の会社で一年半くらい働いた時に、あるインディーズレーベルから声がかかりまして。自分としてもせっかくのチャンスなので本格的に音楽活動をやっていきたいと思い、介護の仕事は辞めて、プロを目指して活動し始めたんです。ただ、やはり現実は厳しいもので…自分の実力が足りなかったこともあり、CD一枚リリースを手伝った後に契約が打ち切りになってしまいました
やはり音楽業界は厳しい世界なのですね…。そこから人材派遣の会社に入ったのは、どんなきっかけでしたか?
介護の会社で働いていた時に、働くことは高齢者の方にとって認知症などの予防につながるなと思っていたので、シルバー人材のマッチングがやりたいと思ったことがきっかけです。
ただ、実際入社してみると、社員である自分が派遣先企業に派遣される感じだったんです。なので、基本的には携帯ショップで販売員をしてました(笑)。でも、やるからにはちゃんとやろうと思って、売上としても結果はしっかり出しましたが、やりたかったことと違うなというのはずっと思っていて。
その後、大阪支社に異動になって状況が変わるかなと思ったんですが、そこが色んな意味で過酷な職場でして(笑)、結局、一年少しで辞めました。
インタビュー1
私も人材派遣会社で働いていた経験があるので分かるのですが、自分が派遣される、みたいなことって確かにありましたね。その後はどうされたんですか?
すでにお話したように色々あったので(笑)、一度リフレッシュしたいと思って、数ヶ月間タイで暮らしました。タイには叔父が移住していたので、そのつながりで。海外で暮らす経験を通じて、色んな価値観の変化がありました。
帰国してから何をしようかと考えたんですが、やはり何かしら人のためになる仕事がしたいと思ったんですね。ただ、当時の自分には特にこれと言ったスキルもなかったので、今後のキャリアを考えた時に、パソコンのスキルはやはり必要だろうと思いまして、職業訓練校のパソコンを学べるコースに行くことにしました。
そこでパソコンスキルを学ばれて、その後はNPOに入られたんですよね?
職業訓練に行っていた時に、Webの業務ができる人材がほしいということで、NPOの職員の方が来られたんです。そこから、ご縁あってそのNPOにインターンとして入ることになりました。
そこでは本当に色んな仕事を経験させていただいたのですが、一番メインで携わったのは、「コトカレ」という、京都の大学生のライフスタイルを紹介するWebメディアの立ち上げでした。そのメディアを運営していたのが、「京都学生広報部」という、学生による編集チームで、そこに来ていた学生たちのメンターもしていましたね。その仕事を通じて、若い人と関わるって面白いなと思ったんです。それに、学生スタッフが有名人の方に取材に行ったりするんですが、普通に仕事していたらなかなかお会いできない方々と仕事で関わることができたのは貴重な経験でしたね。
サイトのオープンに向けて寝る間も惜しんで準備した時期もあったり、運営もなかなか大変でしたが、今思うと楽しかったです。
それは貴重な経験ですね!その後、エンカレッジに入社することになると思うんですが、それはどんな経緯で?
当時、そこのNPOが障害者の就労移行支援事業もやっていまして、そのお手伝いをする中で、障害者支援に興味を持ったことがきっかけですね。自分は、障害者の方にパソコンを教えていたんですが、色んな方がいて面白かったです。
NPOでの契約期間が終了する頃に次の仕事を探し始めたのですが、その時に見つけたのがエンカレッジでの仕事でした。若い人達と関われるということや、発達障害のある方の就労支援ということで、自分のパソコンスキルも役立てられて、企業とのマッチングもできるということで、これまでやってきた経験を活かせる仕事だと思いましたね
ただ、入社前はご利用者さんにパソコンを教えたらいいのかな、くらいに思っていたんですが、実際には支援全般を担当するので、思っていたよりも色々やらなきゃいけないんだなと最初は少し戸惑いました(笑)。
確かに、エンカレッジの仕事は、磯さんのこれまでの経験を活かせそうな仕事ですよね。実際に就労支援をされてみて、難しいなとか、上手くいかないなと思ったことはありましたか?
やはり発達障害と一口に言っても、一人ひとり個性が全く違いますし、それが外から見ただけではよく分からないところに難しさを感じましたね。たとえば、普段は物静かな方でも、スイッチが入ると急にパニックになってしまったり…ご利用者さんとの接し方には、どうしたらいいのだろうかといつも頭を悩ませていました。
特に記憶に残っているのは、過去に担当したご利用者さんで、コミュニケーションが上手く噛み合わないな…と思う方がいたんですが、その方も僕との関係が上手くいかないと思っていたみたいで、その方が通院しているクリニックの先生から、ご本人が担当を変更してほしいと言っていた、という話を聞きました。結局担当は変わることになったのですが、そのことよりも、ご本人から直接言ってもらえなかったことがショックでしたね。信用してもらえてなかったのかな…と思ったりしました。
一方で、たとえば定着面談などで、就職した後も元気に頑張っている話を聴けたり、前向きに仕事に取り組んでいたり、ご利用者さんの成長を感じられる瞬間はやっぱり嬉しいです。
インタビュー2
そういった経験も経て、磯さんは、今は企業の採用担当者の方に向けてアプローチされていると思うんですが、企業担当として今後やっていきたいことってどんなことですか?
就職のマッチングということを考えた時に、もちろんご利用者さん側が努力しないといけないこともあると思うんですが、それだけで上手くいく訳ではないと思うんですね。やはり人間なので、本質的にガラッと変わるというのはなかなか難しいと思いますし。ご利用者さんが変わる方向での働きかけだけでなく、企業側にも何か働きかけることはできないか?と考えています。
というのも、過去担当したご利用者さんで、なかなか就職が上手くいかない方がいたんです。採用方法が面接のみ、という企業さんがほとんどだったのですが、面接だけでは伝わらないこの方の良さをもっと企業さんに知ってもらいたい、まず会ってみてもらいたい、そうすれば可能性が見えてくるんじゃないか、とその時思いました。
色々と手段はあると思うんですが、見学や体験実習などを通じて接する回数が増えるほど、お互いに安心できると思うんです。まずは見学、体験実習というスタイルを前向きに検討していただける企業さんを一社でも増やしていけたらなと思います。
あとは、もっと多角的に物事を見られるようになりたいですね。ご利用者さんの状況だけを見るのではなくて、企業の採用ニーズを把握したうえでご提案内容を考えたり。企業支援担当として実際に採用担当の方にお会いする中で、社内で孤軍奮闘しながら頑張っておられる採用担当者の方もたくさんいらっしゃることが分かってきました。まだまだ自分は未熟な点も多いですが、「障害のある方の可能性を信じている」採用担当者の方をしっかりサポートできるようになりたいと思っています。
最後に、エンカレッジに興味を持ってくださっている方へのメッセージをお願いします!
「誰かの役に立ちたい」という気持ちを持っていればそれだけで十分です。お仕事の内容や、ご利用者さんへの接し方はやっていくうちに自然と慣れてきます。
強いて言うならば、私自身、これまでの経験の中で、自分は何がしたいのか?どんな仕事が向いているのか?などたくさん悩んできたんですが、皆さんも何かしら悩んだり迷ったりする機会があると思います。その悩んだ気持ちを忘れずに覚えていてほしいですね。ご利用者さんに寄り添う時、就職を考える時にきっと役に立つと思います。
番外編1:プライベートの過ごし方
休みの日は家族と過ごすことが多いです。1歳になる娘と妻と一緒に外に出かけたりしています。子育ては大変なこともありますが、娘の成長を見守るのはとても楽しいです。ギターは今も続けていて、この間親戚の結婚式でタイに行ったんですが、現地で演奏してきました。
あとは、ラーメン屋巡りですね。美味しいラーメン屋があったらぜひ教えてください(笑)。
番外編2:ある日のスケジュール
08:30 出社、今日のスケジュール確認
08:45 朝礼
09:00 メールチェック、訪問企業の下調べ・資料確認
10:00 企業訪問、打合せ
12:00 ランチ
13:00 企業訪問、打合せ
15:00 帰社、企業開拓の進捗まとめ
16:00 終礼
16:30 企業研究講座の資料作成
17:00 定着支援面談
17:45 メールチェック、退社
 この記事を書いた人
インタビュワー
✅ 喜多 佑衣
✅ エンカレッジ 経営管理部 広報担当
大阪生まれ大阪育ち。新卒入社した人材派遣会社をわずか10ヶ月で退職した後、教育系NPOや大学のキャリアセンター、企業の人事採用担当など、教育・人材に関わる仕事を経験。様々な理由で働きづらさを抱える人が身近にいた経験から、そういった方々に貢献できる仕事をしたいと思い続け、2018年12月よりエンカレッジ入社。”広報”という手段を通して、エンカレッジが掲げるビジョンの実現に向けて奮闘中。