やりたいことを突き詰めた先に出会った仕事~就活の失敗から「人の役に立ちたい」を叶えるまで~

エンカレッジ大阪 就労支援スタッフ
▶ プロフィール
✅ 下方 萌花(げほう もえか)
✅ エンカレッジ大阪 就労支援スタッフ
まず、エンカレッジに入社する前のことをお伺いしたいと思います。大学時代はどんなことをされていましたか?
大学時代は、NPO法人IVUSAという国際ボランティアの団体に所属して活動していました。昔からずっと人の役に立つことがしたいと思っていて。大学生になって何かやりたいと思っていたところ、そのNPOで活動していたうちの大学の学生から誘われて入りました。
そのNPOではどんな活動をされてたんですか?
被災地に災害ボランティアに行っていました。大学1回生の夏、最初の活動が宇治市の水害現場だったんですが、溜まっている泥をかき集めて土のうに入れる、というかなり体力勝負な活動だったんです。でも、楽しかったですよ。自分が活動することで、家や道がきれいになっていくんです。変化が目に見えて分かるので、「こんな自分でも何かできるんだ」っていう実感が湧いたし、自己満足かもしれないですけど、やってよかったなと思いました。
あとは、台風で被害を受けたフィリピンにも行きました(2013年当時)。行く前は、瓦礫の撤去とかをするのかなと思っていたんですが、コーディネートをしてくれた現地のNPOが環境保護をメインに行なっていて、次に台風が来た時に備えて植林するという活動をしていたんです。植林のお手伝いをさせてもらったんですが、ただ黙々と作業するのではなく、そこに来ていた子ども達と歌ったり踊ったり交流する時間も多かったです。いかにも海外らしい光景でした(笑)。
その時ホームステイをさせてもらったんですけど、私が泊まったお家は、決して裕福とは言えないところだったので、色々ありました。信じられないサイズのゴ●ブリが出たりとか(笑)。でも、そういう環境も楽しかったです。
インタビュー2
普通に考えたら大変とかしんどいとか思ってしまいそうな環境でも楽しめるっていうのは素敵ですね。
昔から、やってみたいと思ったことに対してはどんどん追求していくところがありますね。新しい環境も好きですし、大変だとかは思わないです。これが趣味だったらあんまり頑張らないですけど(笑)、仕事とかボランティア活動とかそういったことなら、興味を持ったら深く掘っていけますね。
最初に言われていた、人の役に立ちたいっていうのはどうしてそう思うようになったんですか?
うーん、今思い返せばですけど…小さい頃から両親が仕事でずっと家にいなかったので、親に認めてもらいたいという気持ちがあったかもしれないです。お手伝いをして母親に「助かるわ~」って喜んでもらえるのが嬉しくて、その頃から、人の役に立って認められたいと思っていたのかもしれないですね。
なるほど…幼少期に今の下方さんのルーツがあるわけですね。そこから、大学で就活を経てエンカレッジに入ったんですか?
いえ、エンカレッジには、大学卒業後に入学した福祉の専門学校に一年通ってから入社しました。大学3回生の時に、福祉や障害者の分野に興味を持ち始めて、社会福祉士という資格のことを知って、Wスクールしようかなとか色々考えてたんですけど、4回生の時に、周りの人が就活をしている流れで、私もやらなきゃと思って、焦って就活を始めたんです。でも、色々見て受けては落ちるばかりで、全然上手くいかなくて。
4回生の夏、もう就活は諦めようと思った時に、そういえば自分は福祉に興味を持ってたなということを思い出して、専門学校に行こうと進路を切り替えました
そこでスパッと切り替えられるところがすごいですよね。
専門学校に通っていた時は、本当にこれでよかったのかなと思うこともありましたよ。新卒で就職した周りの人達が、SNSで会社の飲み会の様子とか、仕事頑張ってます!みたいなことをアップしているのを見て、複雑な気持ちになることもありました。
でも、ある時、新卒で就職した友達から、「私も萌ちゃんみたいに就活の時にもっとよく考えておけばよかった」と言われたんです。その時(周りと同じようにしなくても)、私は私でいいや、って吹っ切れた感じがしました。
それに、今の仕事をする上で、就活しててよかったなと思うんです。利用者さんの中にも、就活が上手くいかなかった方がいたりするんですけど、もしあの時就活をしてなかったら、その辛さは分からなかったと思うんですよ。自分が就活で苦しんだ経験があるからこそ、そういう利用者さんの気持ちを理解できることもあるし、それが信頼関係をつくる手助けになっていると思います。
そもそも、下方さんが福祉や障害者の分野に興味を持つようになるのには、どんなきっかけがあったんですか?
3回生の時に、大学の授業に外部講師の方が来られたんですけど、その時のお話がすごく印象的で。日本で多い苗字ベスト4が佐藤さん、鈴木さん、高橋さん、田中さんなんですが、障害のある方の人数は、その4つの苗字の人よりも多いという話に衝撃を受けました。確かに、思い返してみると障害のある人って自分の周りにいない(いても知らない)んですよ。それだけたくさんいるはずなのに、何でいないんだろう?と考えたら、教育の段階から(「健常者」と「障害者」という風に)分けられているんだということに気がついて、それっておかしくない?と思ったんですね。そこで、障害のある方の教育というテーマに興味を持って、3回生からは特別支援学校で重度障害者の児童を支援するボランティアもやっていました。
あと、障害のある方の工賃がとても生活していける金額ではないということを知り、工賃を上げるにはどうすればいいか?といった課題について、4回生の時はずっと考えていました。私は経済学部だったんですが、ゼミで、経済学の視点を活かして福祉事業所で作っている商品の売上を上げるにはどうしたらいいか考えて企画したり、卒論も就労継続支援A型事業所に訪問して、どんな経済効果があるのかを調べたりしていました。
大学時代から障害者福祉の分野に興味を持って深く追求されていたんですね!そこから、エンカレッジにはどういう経緯で出会ったんですか?
専門学校時代に就活をしていた時に見た、福祉専門の求人情報誌がきっかけでした。そこに載っていた施設で2つほど気になるところがあって、その一つがエンカレッジでした。
当時アルバイトで発達障害を持っている子ども達の放課後デイサービスに行っていたこともあって、発達障害×就労支援というところがマッチングしたんです。
そうだったんですね。その中でエンカレッジを選んだ決め手はなんでしたか?
一人ひとりの顔が見えたのがエンカレッジだったんです。エンカレッジ京都三条に見学に行ったんですが、ちょうど年の瀬で、スタッフと利用者さんが望年会(※)の準備をしているところだったんですよ。望年会の出し物のためにゴールデンボンバーの曲をかけて振り付けをしていたりとか(笑)。利用者さんの様子や、スタッフとのやりとりの様子を見て、雰囲気がいいなと思いました。
もう一つの施設に見学に行った時は、スタッフの動きが見えなくて、何をするのかよくわからなかったんですが、エンカレッジでは自分が働いた時のイメージができたのが大きかったです。内定が決まったのが卒業の3ヶ月前くらいだったんですが、専門学校の時も就活は苦労していたので、本当に決まってよかったです。
(※エンカレッジで毎年末に行っている、利用者さんとOB、ご家族、スタッフが集まって一年を労う会。)
今、エンカレッジではどんな仕事をされているのでしょうか?
4~5名の利用者さんの就労支援を担当しています。大まかな1日のスケジュールとしては、午前中はいくつかのグループに分かれてそれぞれの別の作業に取り組むので、その様子を見ながらケース記録を書きます。午後は講座があるので、講師を務めたり、講座の担当ではない時は受講の様子を見てケース記録を付けたりしています。
他にも、担当の利用者さんとは週に一度面談がありますし、企業実習に同行することもあります。さらに、ご家族の方も含めた懇談があったり、就職活動の準備で面接練習をしたり、一緒にハローワークに行って求人を見たりもします。
結構色んなことをされているんですね!仕事の中でのやりがいってどういうところにありますか?
やっぱり、利用者さんが就職した時が一番嬉しいです。役に立てたなと思えるので。
ただ、最近は就職が決まったからといって100%手放しでは喜べないなと思っていて。というのも、利用者さんの就職してからのフォローアップも少しするようになって、やっぱり就職した後にも色々あるんだなと分かってきて、就職した先の定着のことも考えるようになりました。問題なく働いていけるなら支援は必要ないですけど、すんなりいかないこともよくあるので、しっかりフォローしないといけないなと思います。
でも決まった時の嬉しそうな顔を見るのはすごく好きですね。私が「これやってみない?」と言ったことを「やってみます!」と言ってくれて、それで上手くいった時なんかは嬉しいですし、やりがいを感じます。
インタビュー1
実際に担当した方で、印象に残っていることってありますか?
最初は不安が高くて全然喋れなかったり、ミーティングで泣いてしまったりしていた利用者さんが、半年も経てば自分の意見を言えるようになったり、リーダーをやるようになったり。ちょうどいい時期に実習も行けて、企業の方にもフィードバックを頂けたことで、さらに自信をつけていって…という方がいました。毎日見ていると変化が分かるので、成長していく過程を見られるのは嬉しいです。
でも、反対に失敗もたくさんあって、結局就職が決まらないまま退所してしまった方もいました。そういう時は、自分の関わり方が良くなかったのかなとか、自分ではやっていたつもりだったけど、もっとできることがあったのかなとか色々考えます。
そんな風に支援をする上で悩んだ時はどうしてるんですか?
周りの人に困っていることを相談します。最終的には自分で答えを出すしかないんですけど、「こういうアプローチでやってみたら?」と意見をもらえるので、それを参考にしてやってみて、あかんかったとかそういうことの繰り返しです。上手くハマるものがあればいいんですが、結局見つからなかったなという人もいます。本当に一人ひとり違うので、この人がこの方法で上手くいったからあの人も上手くいく、とは限らないんですよね。そこが難しいところだなと思います。
仕事をする中で自分の成長を感じる場面ってありますか?
うーん…あまり自分ではよくわからないんですよね…でも、強いて言えば、入った当時と比べると、気持ちが揺るがなくなったと思います。
エンカレッジに入社した当初は、よく泣いてたんですよ(笑)。利用者さんはもちろん、スタッフともどう接していいか分からないし、何かしらずっと緊張していて、不安だったんでしょうね。もともと人見知りで、人と接するのが大好き!というタイプでもないので…今は仕事や環境に慣れたというのもありますが、素の自分と支援者の自分を上手く切り替えられるようにもなってきて、感情に振り回されにくくなりました。
色々と悩みながら今の下方さんがあるんですね…ちなみに、今後の目標や抱負は何ですか?
うーん…明確にこれ!みたいな目標はないんですよね…。でも、目の前の人を大切にできる人になりたいとは思っています。昔は、誰に対しても役に立ちたいと思っていたんですけど、やっぱり今の自分には難しいなと思って。
(関係性が)自分から遠い人の役に立つのももちろん大事ですけど、まずは身近な人を大切にしたいです。大学時代も、たとえば家族が庭の掃除を手伝ってほしいと言っていたのに、ボランティアに出かけてしまうみたいなこともあって、そういうのはよくないなと思いました。身近な人を大切にしながら、少しずつその輪を広げていきたいですね。
最後に、エンカレッジでどんな人と働きたいかを教えてください!
どんな人でもいいと思います。「こんな人がいい」って限定してしまうとそういう人しか来なくなるかもしれないですよね。でも、自分と全然違う人がいるからこそ学びも多くなるし、面白い会社になると思うので(求める人物像と違うからといって)、そこで可能性を狭めてしまうのはもったいないと思います。やりたいと思う気持ちがあるなら、まず受けてみたらいいんじゃないかなと思います。
番外編:プライベートの過ごし方
裁縫が好きで、毎年夏に新作のスカートを作ってます。一度やり始めたら何時間も没頭してやってしまいますね。掃除とか家事も好きで、いいリフレッシュの時間になっています。
あと、最近演劇のユニットに入ったんですよ。専門学校の時の先生に演劇をしている方がいて、学生時代に一度演劇をする機会があって、それが面白かったのでいつかやろうと思ってたんです。早く役をもらえるように頑張りたいと思います。
 この記事を書いた人
インタビュワー
✅ 喜多 佑衣
✅ エンカレッジ 経営管理部 広報担当
大阪生まれ大阪育ち。新卒入社した人材派遣会社をわずか10ヶ月で退職した後、教育系NPOや大学のキャリアセンター、企業の人事採用担当など、教育・人材に関わる仕事を経験。様々な理由で働きづらさを抱える人が身近にいた経験から、そういった方々に貢献できる仕事をしたいと思い続け、2018年12月よりエンカレッジ入社。”広報”という手段を通して、エンカレッジが掲げるビジョンの実現に向けて奮闘中。