目指すは、障害学生と企業とのコミュニケーションの質的変化！～障害のある学生向けのオンライン企業説明会～

3/18（水）に、1回目のパナソニックさんの企業説明会を実施してみたのですが、単なる出会いの場ということだけではなく、もっと別の可能性の方が大きいんじゃないか。そんな風に感じる機会になりました。

パナソニックさんの回には、20名程度の学生さんや教職員の方々にご参加いただきました（本説明会は、学生本人だけでなく、彼らを支援する教職員の方々も参加可能にしています）。
今回、Zoomのチャット機能を活用して質疑応答の時間を取ったところ、想像以上にたくさん質問が出ましたし、チャットだから こその、学生さんや教職員の皆さんの率直な質問が盛りだくさんで、時間が足りないくらいでした（参加者の皆さんには、カメラ・マイクOFF、匿名で参加OK、としていました）。
企業の方にも、その質問の一つひとつに対し、とっても丁寧にお答えいただきました。

説明会を終えた後の企業さんの言葉を借りれば、
「（学生は）そんなことが知りたかったのですね！学生が知りたいことや不安に思っていることが、とってもよく分かりました。不安なことを事前に聞いてもらうのはとても良いと思います。」
とのことでした。

この経験から、障害学生向けには、リアルの企業説明会ではできない、オンラインならではの意義を改めて感じました。
たとえば、リアルの説明会では、自分の障害個別に関する疑問があったとしても、これって自分だけのことなんじゃないか…と思って聞きにくい。また、コミュニケーションに不安があるので、全体の場で手を挙げるのは嫌だな…とかいった心理が働くのではないかと思います。
もちろん、障害の有る無しに関わらず、リアルの説明会では質問のしにくさがあると思いますが、特に障害学生の場合、我々の想像以上に「本当は聞きたいけど聞けない」というジレンマを抱えているのではないかなと感じました。

だけど、それが匿名で発信できるチャットであれば気軽に質問しやすく、聞きづらいことも聞けます。
実際に、パナソニックさんの回では、障害特性に起因する職場でのコミュニケーションや就活そのものへの不安であったり、自分の状況を踏まえた上での入社後の配置転換や選考内容などに関する質問も上がっていました。

一方で、企業から見ると、学生さんに不安なことを事前に十分聞いておいてもらった方が、対応できるか否かを答えやすく、採用のミスマッチも予防できるかもしれません。
また、学生さんがどんなことを考えていて、何に不安を感じているのかがリアルに分かるだけでもメリットがあるのではと思います。

そんな風に、従来のリアルの説明会と比べて、企業と学生さんのコミュニケーションが質的に変化するのが、こうしたオンライン説明会の何よりのメリットだと感じます。
匿名で参加してOKだから、学生さんや教職員の皆さんもどんどん参加して、企業のことを知ろうよ！って思いました。

そして、現在、次の展開として、許可をいただいた企業様に関しては、オンライン説明会の動画をWeb上に限定公開し、説明会にリアルタイムで参加できなくても、後で閲覧できるようにしたいと考えています。

そんな課題に対して継続的に応えられる仕掛けを、今後も創っていきたいと思います。近いうちにWebまたはメールにてお知らせいたします。

そして、企業の皆さんも、学生さんや教職員の方との接点を増やすことはもちろん、また違った気づきやコミュニケーションが生まれる場になるかもしれませんので、ぜひ参画をご検討ください！ご連絡をお待ちしています。