安心と共感でつながるコミュニティ~エンカレッジ望年会開催レポート~

1)年に一度の一大イベント!エンカレッジの望年会とは?

年の瀬押し迫る12月21日(土)、阪急うめだ本店最上階にあるChandelier Tableを貸し切って、エンカレッジ大阪エリアの望年会が開催されました!望年会とは、各エリア/事業所で、ご利用者・OBOG・ご家族の皆さんが集まる年に一度の一大イベントです。この記事では、望年会の様子や雰囲気をお伝えしながら、望年会の意義についても考えてみたいと思います。
エンカレッジ望年会
 
🔼 クリスマスの時期ということもあり、入口にはツリーが🎄

2)思い思いに過ごす楽しい時間~望年会当日の様子

当日は、エンカレッジ大阪・心斎橋・天満橋の3事業所から、スタッフを含めて総勢なんと173名が集まりました。お店は披露宴会場のように広く開放的で、高い天井に豪華なシャンデリアが並び、まさにハレの場!といった印象でした。久々に顔を合わせる懐かしい面々に会えたことで、開場前からすでに話が弾んでいるOBOGの方や親御さんたちの姿、また、スタッフが参加者の皆さんに笑顔で話しかけている姿が印象的でした。
豪華な店内
 
🔼 とっても広くて豪華なお店でした!
ちなみに、当日のスケジュールはこんな感じです。
18:00 開会の挨拶・乾杯
18:10 ご歓談
18:40 お楽しみ(1) じゃんけん大会
19:00 ご歓談
19:30 お楽しみ(2) ビンゴゲーム
19:50 閉会の挨拶
20:00 閉会
望年会は18時にスタート。はじめに、エンカレッジ大阪所長の小島から開会の挨拶がありました。2014年から実施しているこの望年会、最初はご利用者10名強、スタッフ5名というこじんまりした規模からのスタートでしたが、今や170名を超える方々にお越し頂けるようになりました。大阪エリア初期のご利用者から、最近ご利用を開始した方まで様々な方が来られており、”エンカレッジ”という共通項のみでこれだけたくさんの方にお越し頂けたことがとても感慨深いと、古くからのスタッフは皆、口を揃えてそう言っていました。
開会の挨拶
 
🔼 エンカレッジ大阪所長の小島より開会の挨拶をさせて頂きました🍺
挨拶の後、乾杯のかけ声とともに会場から大きな拍手が起こり、その後は歓談タイムへ。ビュッフェ形式で美味しい料理を食べながら、笑顔で楽しそうにお話しするご利用者の皆さん、久しぶり!とハイタッチをしたり、手を振り合ったりするOBOGの皆さん、お互いの近況を話し合う親御さんたち、そんな参加者の皆さんにまじって和気あいあいとお話しするスタッフの姿もありました。ご利用者同士でビールを注いだり料理を運んだりする姿もあり、社交性を学ぶ機会にもなっているのでは、と感じました。
ビールを注ぐご利用者
 
🔼 ビールを注ぐご利用者の姿も🍺
エンカレッジのスタッフもまじって
 
🔼 エンカレッジのスタッフもまじって和気あいあいと🙌
歓談の合間には、お楽しみ企画のじゃんけんゲーム大会が開かれました。チームを作って最後までじゃんけんに勝ち続けた人がいるチームが勝ちとなる団体戦と、じゃんけんに勝った人がコインを集めてその数を競う個人戦があり、いずれもじゃんけんを勝ち続けた猛者たち(?)が会場前方に出てきて、皆が見守る中で最後の勝負をし、1位から3位を決めました。団体戦で1位になったご利用者は、1位になった瞬間に「いぇーい!」と喜びの声を上げて飛び跳ねたり、個人戦で1位になったOBの方は「今、写真撮ってください!」と興奮気味に言っていたり、本当に嬉しそうな様子が見てとれました。一緒に来られていた親御さんも、お子さんがゲームに勝って喜んでいる姿を見て、とても嬉しそうにされていました。ちなみに1~3位の方には豪華な景品の贈呈もあり、会場からは温かい拍手が贈られ、盛り上がりも最高潮になりました。
ゲーム
 
🔼 ゲームとはいえ真剣勝負です!皆さん盛り上がっていました✌
豪華景品贈呈
 
🔼 一位の方には豪華な景品が贈呈されました!🎁
その後、2回目の歓談タイムは、会場の熱気も高まり、さらに楽しい雰囲気が流れていました。一方で、他の人とあまり話さず黙々と料理を食べている人もいましたが、そういう人も無理に話さないといけない雰囲気はなく、いたいようにいられる空間でした。通常、こういった社交の場では、他の人と話したくない/話せない人は居心地が悪くなってしまうこともよくありますが、そういったムードにならないところがいいなと思いました。
そして、2回目のお楽しみ企画はビンゴゲーム。たくさんのリーチが出る中で、1番にビンゴしたのはOBの親御さん。「こういう機会で1番になるのは初めてです!」とおっしゃっていましたが、1位の特典はなんと!クルージングのペアチケットでした!その後、2番目/3番目にビンゴした皆さんにもプチギフトが贈られました。本当におめでとうございました👏
OBの親御さん
 
🔼 まさかのビンゴに驚きつつ、大喜びなOBの親御さん😊
ビンゴゲームが終わると、盛り上がった望年会もそろそろ終宴です。最後に、エンカレッジ大阪エリア統括の東(あずま)より、開会の挨拶がありました。日頃からエンカレッジはたくさんの方々に支えて頂いていること、そんな皆さまへの感謝の気持ちを述べ、「来年はさらにたくさんの方にお越し頂きたいと思っています。皆さん、来年もまた来てくださいね!」との言葉をもって閉会となりました。
よほど楽しかったのか、閉会後も名残惜しそうに会場に残っている方もいれば、「また来年もよろしくね!」と笑顔で帰っていかれる方もいて、皆さん充実した時間を過ごして頂けたのではないかなと感じられました。ご参加頂いた皆さま、あらためて、本当にありがとうございました!
閉会の挨拶
 
🔼 閉会の挨拶は、エンカレッジ大阪エリア統括の東よりさせて頂きました🎤
司会進行のスタッフ
 
🔼 見事な司会進行を務めてくれたスタッフの里と大久保です♪お疲れ様でした!

3)「ここにいる人なら分かってくれる」安心と共感のコミュニティ

さて、そんなエンカレッジの望年会の価値について、参加された方々とお話しする中で感じたことを書いていきます。
今回参加して一番感じたのは、望年会は年一回の楽しいイベントであることはもちろん、「ここは、他にはない安心感と信頼感のある空間なんだな」ということでした。
ご家族の方々とお話しした時に出てきた話ですが、たとえば学校でも保護者の集まりがあるけれど、そこでは本音で話ができない。子どもに発達障害があることをカミングアウトできない。カミングアウトしたとしても理解してもらえないことが多く、安心して話をするのは難しい。でも、ここに来ている人たちであれば、ベースが同じなので、変に気を遣うことなく話ができて有り難い、といった話がありました。確かに、望年会に参加している人たちは皆、発達障害があることを知っている/理解しているという点で共通しているため、あれこれと説明を重ねる必要もなく、安心してコミュニケーションができる機会になっているかなと思います。また、今回初めて参加された親御さんは、利用を開始してからまだ日が浅いので、今後の就職活動や働き始めてからのことなど、先輩(OBOGの親御さん)から色々とお話を聞けてすごく助かりました、とおっしゃっていました。こんな風に、共通する話題で情報交換ができたり、子どもについての悩みを共有したりできるのも、この場だからこそだと思いました。
ご家族同士の情報交換
 
🔼 ご家族同士で相談や情報交換をされている様子。
そして、そのことはご家族だけでなく、ご利用者やOBOGの方にも当てはまるのではないでしょうか。発達障害のある方の中には、気のおけない友人がいない、社交の場に出る機会が非常に少ない、という方も少なくありません。それはつまり、同世代の仲間や先輩後輩と、就職活動や仕事の悩みを共有できたり、気兼ねなく近況を話したりする機会も少ない、ということになります。だからこそ、同じ目線で話ができる、話を分かってくれる人がいる場は、彼らにとってもすごく貴重な場なのではないでしょうか。
また、OBの方とお話ししていて印象に残ったお話があります。それは、「来年の望年会に参加した時に、後輩に胸を張って(仕事の)経験を伝えられるように、また1年頑張ろうと思いました」と言ってくださったことでした。年に一回、気持ちを新たに頑張ろうと思える機会が毎年あるということは、それだけで一つの心の支えになるのかなと思いました。
エンカレッジでは、今後もこういった安心感と信頼感のある場づくりを通して、ご利用者・OBOGの方・ご家族の皆さま方のコミュニティを広げていけたらなと思います。今後ともどうぞ宜しくお願いいたします!