新社会人になった発達障害のある皆様へ 〜不安を安心に変える3つの視点〜

 
新年度になりましたね。
この4月から新社会人になった皆様、職場を変わられた皆様、そして、新しく社員を迎え入れた会社の皆様、本当におめでとうございます!
新しい生活を迎えるにあたり、希望と期待に満ち溢れている方も多くいらっしゃる事と思います。
一方で、職場に上手く馴染めるか不安に感じていたり、既に、研修や実務に取り組む中で、なかなかうまくいかずに落ち込んでいたりする方もおられるかもしれませんね。
毎年のことですが、実際に、このまま自分は本当にやっていけるだろうか?と、不安になっている発達障害のある皆様の声をよく耳にします。
・研修の内容が全く理解できずに、周りに置いていかれてしまっています。どうしましょう。
・分からないことがあるときに、上司にどうやって質問・相談をしてよいか分かりません。
・同期や先輩と仲良くなるのが難しくて、居心地が悪いです。
・こんなに仕事が出来ない自分なんて、会社から辞めさせられてしまうと思います。
こんな不安が頭を覆うと、自分には仕事が向いていないのではないか、と落ち込んでしまうこともあるかもしれません。
今回は、そんな発達障害のある皆様の不安を安心に変えるために知っておいて頂きたいことがあります。

1)会社の上司や先輩は、敵ではなく味方です

数多くの会社をみてきた中で確実に言えるのは、上司や先輩は、新しく入社する皆様に対して、いきなり「居心地が悪くしてやろう」とか、「辞めさせてやろう」とか思っている人はいません。
むしろ、「新人の皆様が不安に思っていないだろうか?職場に上手く馴染めるように自分は何か出来ることはないだろうか?」と思っている人はたくさんいて、助けを求めれば応えてくれることが多いでしょう。
何が分からないのか、何が不安なのか、どうすれば上手くいくのかを皆様と一緒に考えてくれる味方だと思ってもらえると良いと思います。
その視点に立つことで、周りへの不安は、頼もしい味方がいる安心感に変わるでしょう。

2)相談できる人を作りましょう

一人で解決できる力を身に着けるのももちろんよい事ですが、特に最初のうちは良い解決策を自分だけで見つけられるとは限りません。周りに頼れる誰かを作って下さい。
それは、社内の人(上司、人事担当、同期等)でも、社外の人(家族、就労支援機関、友人等)でも構いません。
そして、解決策を見つけるだけではなく、皆様に伴走的に関わってくれる誰かがいることで、心の不安が取り除かれて安心につながることもあるでしょう。

3)長期的に物事を考えましょう

社会人生活は長期戦です。入社して数週間ですべてが出来るようになることが大事なわけではありません。
最初は時間がかかったとしても、その後、長く活躍できることの方が大切です。焦るのは分かりますが、一つ一つ出来ることを増やしていきましょう。
そして出来る事が増えていくと、不安が自信に変わっていきます。
どんな人でもそのようなプロセスを通して成長していくものだと思って下さい。
そして、新人を支える周囲の皆様は、発達障害のある新入社員(発達障害の有無に関係ないかもしれませんが) が、今まで述べたような不安を抱えているかもしれないことを知って頂き、相談に乗って頂いたり、どう対応して良いか分からない場合は、社外の我々のような機関にお気軽に相談をして頂けると、大変うれしく思います。
全ての発達障害のある皆様、そして迎え入れた会社の方々にとって、ハッピーな職業生活になりますよう、心から応援しております。
社長の独り言