就活が不安なバイト経験なしの学生がインターンに挑戦すると…
~インターンシップ報告会に行ってきました~

皆さんこんにちは!インターンの能澤です。
2019年11月9日(土)に高槻市で行われた「就活のススメ」のインターンシップ報告会に参加してきました。そこで今回の記事では、報告会の感想やそこでの気づき、学びに関して書いていきたいと思います!

報告会の概要

▶ 「就活のススメ」とは

 まずは、報告会の概要に関して、簡単に説明したいと思います。私が参加した報告会は、ジョブジョイントおおさかとエンカレッジが共同運営している「働くチカラPROJECT」の中にある、大学生・短大生・専門学校生を対象とした就職活動対策講座「就活のススメ」のプログラムの一部です。講座のオプションとして、参加学生は、2019年8月19日から9月30日の間の約5日間、企業でのインターンシップに参加することができます。インターンシップに参加する目的としては、「働くイメージを持つこと」「職場を知ること」「自らの課題/目標を知ること」が挙げられます。
 今回の報告会では、それぞれの学生がどのようなインターンシップ先に行き、どのような仕事に従事したのか、インターンシップを通して何を学び、働くことについてどのようなイメージを持ったのかを発表しました。
報告会
 

▶ 当日の流れ

 当日の大まかな流れとしては、まず、12時40分に会場が開き、13時の開会の挨拶から第一部が開始しました。そこから、高槻・京都・大阪と3つのグループに分かれて、それぞれの地域でインターンシップに参加した学生が順番にプレゼンテーションを行いました。学生は各グループ約10名ずつ、参加学生の親御さんが全体で25名ほど、大学からの支援者が5名ほど参加されました。
 報告会自体は15時頃には終了し、そこからは親御さんと支援者の方に残っていただき、15時20分から第二部へと進みました。第二部の最初は、エンカレッジの方から、就職に困難さを抱える人たちの就活の現状に関する情報提供が行われました。次に、親御さんや大学の支援者で5人一組のグループになっていただき、意見交換会が行われました。意見交換会の後には簡単なアンケートを記入していただき、全体としては16時30分に終了しました。
当日の流れ
 

気づきと学び

▶ インターンを通して見えてきた「働く」ということ

 初めて就活のススメのインターンシップ報告会に参加してみての率直な感想としては、参加者の人数が思ったよりも多かったということです。もっとこじんまりした感じで行われるのかなと勝手に思っていたのですが、参加学生だけでなく、その親御さんや大学の支援者の方々など大勢いらっしゃったので、会場は活気溢れる雰囲気でした。また、親御さんの中でも、夫婦で来られている方も多くいらっしゃったことが個人的には印象に残っています。
 今回の報告会で、ほとんどの学生がアルバイトを含めた「働く」という経験をしたことがなく、働くことに対する漠然とした不安感や恐怖感があるということを、プレゼンテーションの中で口を揃えて言っていました。これは今回の参加学生の大きな特徴だったと思います。特に、インターン参加前の心境として、
「働くということのイメージが湧かず、少し怖い」
「仕事で失敗をしてしまわないか不安」
「職場で上手くやっていけるかどうか心配」
といった声が多く挙がっていました。興味深かったのは、多くの学生がコミュニケーションにおける苦手さを自覚しており、自らの課題として意識しているということです。挨拶や報連相を含めた職場でのコミュニケーションに対して、苦手意識を抱えている学生が多かったように思います。
 ただ、そんな中、5日間のインターンシップを終えて参加学生の「働く」ことに対する見方が変化したことも、報告会を通じて窺い知ることができました。挙がっていた感想として、
✅ 自分が思っていたよりも、きっちりと仕事ができたので自信になった
✅ インターンを通して、分からないところがあればすぐに質問できるようになった
など、自身の実力をしっかりと評価し、自信につながったと感じた学生が多くいました。
他にも、
✅ 表情が硬いと言われたので、改善していきたい
✅ 事務職に必要なパソコンスキルのさらなる向上が必要だと感じた
✅ 今回経験したインターンの仕事内容以外にも自分にはできることがあるかもしれないと感じたので、これからより多くの経験を積んでいきたい
といった、自らの課題や目標をより具体的に意識した感想も多かったことが印象的でした。
インターンシップ報告会
 

▶ 親の不安と悩みとは

 第二部の初めに行われた、エンカレッジからの情報提供では、コミュニケーションに苦手さを抱えた学生や発達障害のある学生の就活の実態、その現状に対してジョブジョイントおおさかとエンカレッジで取り組んでいる事業などに関する話がありました。保護者の方々がとても真剣に耳を傾け、その後多くの質問が挙がりました。質問の中には、「障害者雇用だと軽作業や単純な事務作業が多いが、それらが今後AIに置き換わっていってしまった時に、障害のある人はどのような業種に就けるのか」といった質問もありました。まさに私も懸念している障害者の雇用に関する問題だったので、私も一緒に考え、質問への回答に耳を傾けていました。
 その後の意見交換会では、多くの保護者の方々と支援者の方が参加し、意見交換が活発に行われました。サイコロトークでトピックごとに話をしていく中で、それぞれのご家庭がそれぞれの問題や悩みを抱えていることが分かりました。「発達障害に対して持っている価値観が夫婦間で異なり、夫は障害者雇用を嫌がる」、「兄(弟)がアルバイトも勉強も上手くいっている中で、発達障害のある息子は比較をしてしまい、ストレスを抱えている」といった悩みも出てきました。私自身も家族に障害のあるメンバーがいるため、多くの悩みにおいて共感できるのかなと思っていました。しかし、実際には、上記のような私が想像したことのない悩みや問題も多く挙がったため、発見の多い貴重な学びとなりました。
保護者と支援者の意見交換1
 
保護者と支援者の意見交換2
 

最後に

 個人的には、第二部でより多くの学びを得られたと思います。私自身にも身内に障害のあるメンバーがいるため、保護者の方々の意見交換会は、家族に障害のあるメンバーを持つ者として、ある意味で自分も当事者であるかのような気持ちでお話を聞かせていただいていました。また他にも、「息子があまり口を聞いてくれなくて、どうしたらいいでしょうか」といった質問に、「うちでは時間を見つけて息子の好きな焼肉に二人で行くようにしています」といった返答があったりなど、親御さんの間で自然と悩み相談のような形になっていたことも、意見交換会の素晴らしいところだなと思いました。
 私自身も、ずっと前から、障害のあるメンバーを持つ家族同士が交流できる場があればと思っていました。しかし、そのような場は、いきなり飛び込んで行くのが難しいというのが本音だと思います。しかし、今回のような「我が子の就活」という一つ共通の集まるきっかけがあれば、参加もしやすく、悩みも共有しやすいのかなと思いました。今後、インターン生として、どのような活動を具体的に行っていくかは、まだ少しぼんやりとはしていますが、このような家族に障害のあるメンバーを持つ人たちで集まって、何かイベントができれば面白そうだなと思いました。

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