発達障害(ADHD・ASD)は天才?特性を才能に変える3STEP

才能を育てる3つのSTEPとは?
「発達障害」と聞くと、「生きづらさ」につながるものという印象を受ける方が多いです。
ただ、最近ではその背景にある能力は才能であるという考え方が広がりつつあります。
たとえば、人の気持ちに敏感で疲れやすいのは、「共感力や感受性がとても高い」ためである可能性があるというもの。同様に、人と同じことが苦手なのもユニークさに繋がります。
こうした特性は、社会の役に立つ才能の原石と言えるでしょう。今回はSTEP方式で能力を開花させる方法についてお伝えします。

才能の定義を正しく持つ必要があります

才能というと、プロのスポーツ選手や歴史に名をのこすような芸術家を想像しがち。ただこれは誤った認識です。
最初から「ナンバーワン」を期待してしまうと、自身の現時点の能力とのギャップが生じてしまい、これは発達障害の有無にかかわらず無力感や生きづらさを増長してしまいます。
ですので、「才能」というのは社会での知名度などの指標におかず、まずは個人の基準にする必要があります。
つまり、隣の人よりも秀でているという必要はなく、「長く続けられること」や「楽しめる」のような所に着目してみましょう。

才能を育てる3つのSTEPとは?

才能を育てる3つのSTEPとは?
それでは、実際発達障害であっても、その特性を活かすための具体的な進め方についてお伝えします。
ここでも、夢中になれるものや継続できるということを一番の目標にして考えていきましょう。

✅ STEP1 まずは体験する

才能の芽を育むことを考えた時、最初のステップは「実際に様々なことを体験してみること」になります。
特にADHDの方の特性でもある「フットワークの軽さ」や「好奇心の旺盛さ」は、新しい挑戦の強力な原動力となるでしょう 。
失敗を恐れることなく、まずはいろいろなことをやってみることが非常に大切です。
ポイントは小さく始めること。
いろいろ取り組むために、転職したり新しい学校に入る必要はありません。ボランティア活動や地域のイベントなどでも構いません。できる範囲の簡単なものから、まずは体験してみましょう。

✅ STEP2 続けるための工夫

「継続は力なり」といいますが、特にADHDの特性を持つ人々にとっては、課題となるかもしれません。ただ、好きになれたことは、地道に練習することで課題をクリアはできるのです。
そのために、具体的な続けるための技術を活用するといいでしょう。
    継続のための技術は?
  • 小さい目標設定
  • 長期的な目標だけでは達成感を得にくいため、短期的な目標を細かく設定していきます。小さな成功体験を積み重ねることで着実に経験値を増やすことにつながります。
  • 「過集中」の力を味方に
  • 好きなことを選択しておくことで、常に興味が出る状態にするのも効果的です。集中力やこだわりは、専門的なスキル習得に活かすことができます。

✅ STEP3 環境を選び・整える

環境を選び・整える
個人の能力とメンタルだけでは、才能を開花させる難しさはあるかもしれません。これに加えて「環境」を味方にすることで、より楽に行動することができるようになります。
まずは、環境の選択です。
種類 特性 好まれる職場環境(環境因子)
ASD(自閉スペクトラム症)
・集中力が高い
・探究心が高い
・静かな環境
・光や色への配慮
・光や色への配慮
ADHD(注意欠如・多動症)
・フットワークの軽さと発想力
・新しいこと挑戦する
・複数のタスクを行う
・動きのある環境
・ルーティンを伴わない業務
・休憩が自由に取れる
SLD(限局性学習症)
・優れた視覚的思考力
・図や映像での理解
・ユニークな解決
・視覚情報が中心
・口頭指示が少ない
・チェック体制の整備
自分の本当にやりたい事とのミスマッチを防ぐためは、職場の雰囲気や文化を事前にリサーチすることが大切。
ハローワークや就労移行支援事業所などにある「トライアル雇用」など、実際に職場の雰囲気や業務を体験できる制度を活用することも有効な手段です。
これに加えて、環境の整備をしてもらえるようにすると完璧。
例えば、あなたが企業で働く場合には具体的な配慮や業務内容を書面で伝えるということなどがあります。
具体的な情報を共有することで、お互いの働きやすさを向上させることがかのうになります。
その他、作業環境や働き方についても実は企業と交渉や相談をすることができます。
エンカレッジなどの就労移行支援事業所は、企業への就職が決まった後でも、定期的に支援をすることができますので、事前に相談しておくのも良いと思います。

企業に就職しない場合の具体的なアドバイス

アドバイス
もし、企業ではなくフリーランスや経営者として活動していく場合には、以下のように環境を調整することによる成功例もあります。
  1. 特定の仕事相手と関係を深めすぎない
  2. ⇒関係を深めすぎて、苦手な分野の仕事のリスクを減らす
  3. 特性と相性が悪い方とのお仕事はしない
  4. ⇒お互いにメリットを感じながら仕事をする方が長く関係が続く
  5. 自分の特性と合う仕事を選ぶ
  6. ⇒報酬によらず、自分のやりやすいものを選択する
  7. 重要な資料作成のチェックを頼める人をつくる
  8. ⇒客観的に判断してくれる人物のサポートを常に得られるようにしておくと良い。
以上のように、まずはあなたの仕事が気分よくできる環境を自ら選択していくことが大切になります。
これまで、仕事をするとなると、どうしてもストレスを抱えてしまうという方でも、以上の点を改善していきましょう。
今までとは異なる行動にすることで、仕事がしやすくなり、業績もアップした実例があるのでぜひ参考にしてください。

まとめ

発達障害と診断されていたとしても、特性をしっかりと把握して上げることで、才能に気づくことができるようになります。
大切なのは、周りの人と同じようにすることではありません。
自分の気持ちを大切にしてください。「楽しさ」や「快適さ」を大切にしながら、一歩ずつ行動していくことです。
見つけては行動することから始まる3STEPステップを繰り返すことで、着実に才能は開いていきます。
エンカレッジでは、皆さんの人生を一歩進めるためのお手伝いをしています。もし、何から始めたらいいのかわからないという場合には、いつでもご相談ください。
私たちも楽しみにしております。
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