ADHD(注意欠如・多動性障害)とは?その特性と学生への対応のポイント

発達障害の障害種別

発達障害の障害種別は、大きくADHD系、ASD系、SLD系の3つに分類されます。
どれか一つの特性がある方もいますが、重なり合った特性を持っている方も多くいます。

🔽 ADHD(注意欠如・多動性障害)の特徴

・集中できない
・不注意・ミスが多い
・衝動的な行動をとる

🔽 ASD(自閉スペクトラム症)の特徴

・社会性・対人関係の障害
・コミュニケーションの障害
・こだわりの障害
(アスペルガー症候群、自閉症など)

🔽 SLD(限局性学習障害)の特徴

読む、書く、計算などが知的発達に比べて著しく難しい
ADHD(注意欠如・多動性障害)
 
本ページでは、ADHD(注意欠如・多動性障害)の特性・特徴や、その学生の対応ついて解説します。
その他の発達障害種別、ASD・SLDについては、以下をご覧ください。

ADHD(注意欠如・多動性障害)の人ってどんな人?

ADHDは注意欠如・多動性障害と呼ばれ、不注意(集中力がない・気が散りやすい)、多動性 (落ち着きがない・順番を待てない・考える前に実行してしまう)が組み合わさった障害で、不注意優位型と多動性優位型、混合型があります。
学生生活の中では、たとえば、頻繁に忘れ物をしてしまう、レポート等の提出期限が守れない、授業で集中できない、学業・アルバイト・サークル等複数のことを両立できない、研究計画が立てられない等の困難さに直面することがあります。
その一方で、コミュニケーション力が高く、行動力があり、人付き合いが得意な人も多くいます。プレゼン資料の期日を守ることは苦手でも、素晴らしいプレゼンテーションができる人もいるのです。

ADHD特性がある方の特徴

・持ち物をすぐなくしてしまう
・締切を守れない
・時間管理が苦手である
・同じミスを何回も繰り返してしまう
・作業の優先順位をつけられない
・すぐに他のことに注意が向いてしまう
・順番待ちができない
・活動的な方だ
・発想力がある
・思ったことをすぐに発言してしまう
・他の人の話をさえぎって話し始めてしまう
・思い込みで行動してしまう
・別な作業が気になると、そちらを始めてしまう
・整理整頓を行うのが苦手である
・相談せずに独断で重要なことを決めてしまう
※このリストは発達特性や障害の有無を正式に判断するものではありません。自己分析の参考としてお使いください。

ADHDの学生への対応のポイント

■自立してできる方法を一緒に考える
・スケジュール管理アプリやスマホのリマインダー機能を利用し、忘れない環境を整えるアドバイスをする
・レポート作成や就活準備などは、一緒に具体的なタスク・行動・スケジュールに落とし込む
■失敗を気づきにつなげる
・失敗しても努力していることを認めて肯定的にフィードバックし、どうすればよいのかを具体的な行動単位で振り返る

ADHDのある学生への配慮事例

<苦手さ・困難さ> ➡ <合理的配慮の例>
レポート期限が守れない ➡ 重要な情報は教員、支援者の目の前で本人が管理ツールに登録する/期限が近づいてきたら声かけをする
遅刻が多い ➡ 家族への協力を依頼する
雑音の多い場所では集中できない ➡ 座席を指定し、集中しやすい環境を作る

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