発達障害のある学生のための就職準備プログラム「働くチカラPROJECT」企業へ行ってみよう!のプログラムを株式会社LIXIL Advanced Showroom(LAS)と共同で開催しました。当日の様子を少しお届けいたします。
今回のプログラム実施に至るには、LIXIL Advanced Showroomのご担当者、八重樫様、鈴木様とお話をする中で
- 障害者雇用について知る機会が少ない障害学生やご家族の方にとって働くことを知る機会
- 不安や悩みを抱える学生にヒントや一歩踏み出す勇気づけ
となるように、企業の立場からお話をしていただくことへの価値に共感していただき、障害のある学生が将来社会で働くための一歩やチカラになれるようにとの想いで実現しました。
当日は、学生15名、大学支援者2名、ご家族6名の合計23名のみなさんにご参加いただきました。
今回のテーマは「共につくり共に成長する~誰もがイキイキとはたらける職場づくり~」で、以下の内容で実施しました。
企業へ行ってみよう~LIXIL Advanced Showroom~
オープニング
会社説明
ユアーズの取り組み紹介、質疑応答
先輩社員の方と上司の方の自己紹介
組織、部署紹介
先輩社員の話
上司の方へのインタビュー、質疑応答
ショールーム見学 キッチン紹介
クロージング
はじめに、鈴木様から会社説明がありました。
会社説明では、LIXILではどのような商品を扱っているのかをクイズ形式で参加者のみなさんにも考えて答えていただきました。
会社説明では、LIXILではどのような商品を扱っているのかをクイズ形式で参加者のみなさんにも考えて答えていただきました。
住宅にあるキッチン、浴室、トイレ、洗面、玄関、窓など、身近なところにLIXIL商品があり
商業施設でもよく見かけることに気付きがありました。
企業を知る際には、その企業がどのような商品やサービスで私たちの生活や社会に関わっているかを見ると自分にとっても身近なものとなり興味・関心に繋がりやすくなります。
LIXILショールーム東京にて
LASは、LIXILショールームの運営を担っています。
大切にされている企業理念は「お客さまの笑顔のために」です。
大切にされている企業理念は「お客さまの笑顔のために」です。
「お客さまの笑顔」を大切にし、事業方針や業務が決まっていきます。
このように、「企業で大切にしている理念への共感ができるか」は、就職活動での企業選びに重要なポイントとなります。
このように、「企業で大切にしている理念への共感ができるか」は、就職活動での企業選びに重要なポイントとなります。
YOurS(ユアーズ)での取り組み
次に、八重樫様からはYOurS(ユアーズ)での取り組みについてお話いただきました。
YOurS(ユアーズ)とは、LASの障害者雇用とそこで働く社員のみなさんのことを表現する言葉です。 社内で「障害のある社員」という呼び方に疑問の声が上がり、検討の末
「Your Smile Our Smile」という言葉からYOurSが生まれたというお話がありました。
YOurS(ユアーズ)とは、LASの障害者雇用とそこで働く社員のみなさんのことを表現する言葉です。 社内で「障害のある社員」という呼び方に疑問の声が上がり、検討の末
「Your Smile Our Smile」という言葉からYOurSが生まれたというお話がありました。
ここでも笑顔というキーワードが出てきており、理念の大切さを感じます。
何よりも、障害者雇用をする中で、社内からそのような声が上がるのも障害者雇用の取り組みが社内で浸透していることの現れと感じます。
何よりも、障害者雇用をする中で、社内からそのような声が上がるのも障害者雇用の取り組みが社内で浸透していることの現れと感じます。
採用のマッチングの観点や業務内容についての紹介もありました。
採用の観点は、ズバリ4つのポイントです。
採用の観点は、ズバリ4つのポイントです。
- 働く意欲(積極的姿勢、前向きな考え)
- 企業への共感度(バリューや価値への共感)
- 特性に対する向き合い方(体調管理、配慮の伝え方、工夫や向き合い方)
- 職業選択(LASである理由、業務内容が合っているか)
障害名や手帳の等級は一切見ておらず、障害では判断しないというお話が印象的でした。
働く上での評価についても説明があり、SMILE Valuesという5つの指標に沿って振り返り評価をしていきます。
このことからも、企業への共感は重要であり、入社後の業務に繋がりがあることだと理解が深まりました。
就職の経験談・イキイキとはたらける職場づくりの実現
次に、実際にエンカレッジを利用して就職されたAさんと上司の荻原様、田村様にご登壇いただき
就職の経験談と共にイキイキとはたらける職場づくりの実現についてお話いただきました。
⏩ Aさんの就職経験談
Aさんからは大学時代での躓き、障害の受容、就労移行支援事業所の利用の経緯についてのお話がありました。
参加された学生さんにとっては、共感する部分もあったのではないかと思います。
参加された学生さんにとっては、共感する部分もあったのではないかと思います。
不安や困りの最中にいる学生さんにとってどのように道を切り開いていけばよいかと、参考になればという想いでAさんも発表内容の準備をしてくださっていました。
Aさんのお話から、何事も選択する時には悩み、葛藤をしながら自分なりの答えや決断を
してきた様子がよくわかりました。
また、決断をして一歩踏み出してすぐに解決したり、良い方向に進んだりするのではなく新しい環境に慣れるのに時間がかかることや、感情の整理をすること、相手を理解することなど1つ1つの経験を咀嚼してご自身の血や肉にされてきたのだと感じられました。
また、決断をして一歩踏み出してすぐに解決したり、良い方向に進んだりするのではなく新しい環境に慣れるのに時間がかかることや、感情の整理をすること、相手を理解することなど1つ1つの経験を咀嚼してご自身の血や肉にされてきたのだと感じられました。
就労移行支援事業所の利用を開始しても、「これでいいのだろうか」や「周囲とのコミュニケーションの取り方への戸惑い」などその時の経験を率直にお話いただきました。
Aさんから学生のみなさんへのメッセージは「挑戦することによって絶対に収穫がある」ということでした。
Aさんのちょっとした後悔として、就労移行支援事業所でもっと経験しておけばよかったという思いからとのことでした。
学生さんにとって一歩踏み出すきっかけとなっていれば嬉しいですね。
Aさんのちょっとした後悔として、就労移行支援事業所でもっと経験しておけばよかったという思いからとのことでした。
学生さんにとって一歩踏み出すきっかけとなっていれば嬉しいですね。
⏩ 荻原さん、田村さんへのインタビュー
次に上司の荻原さん、田村さんへのインタビューをしました。
インタビューで印象的だったのは、一緒に働く上で“障害者だから”と特別な線引きはしておらず誰にでも少なからず得意や苦手があり、そのギャップが大きいという見方をしているというお話でした。
なので、大切なのは自分で得意と苦手を把握して相手に伝えることでした。
インタビューで印象的だったのは、一緒に働く上で“障害者だから”と特別な線引きはしておらず誰にでも少なからず得意や苦手があり、そのギャップが大きいという見方をしているというお話でした。
なので、大切なのは自分で得意と苦手を把握して相手に伝えることでした。
YOurSのみなさんには、入社後A4用紙1枚に自分のことをまとめて上司の方や部署の方に伝えるのだそうです。
障害の有無に限らず、自分のことを一緒に働くみなさんに伝えて相互に理解をすることが後に相互にとって強みを活かした働き方に繋がることがわかるお話でした。
コミュニケーションによって共にイキイキはたらける職場づくりの実現に繋がっているとのことでした。
障害の有無に限らず、自分のことを一緒に働くみなさんに伝えて相互に理解をすることが後に相互にとって強みを活かした働き方に繋がることがわかるお話でした。
コミュニケーションによって共にイキイキはたらける職場づくりの実現に繋がっているとのことでした。
学生さんへのメッセージとして、色々な企業説明会やインターンシップなどの経験をすることで
選択肢が広がっていくので今のうちに多くの経験をして学び、職業選択に活かしてくださいと温かく、熱いお言葉をいただきました。
お話終了後の休憩時間には、学生さんが先輩社員の方に個別に質問に行く姿が見られました。
学生さんの疑問に先輩社員ならではの親身さと共感、寄り添いながら返答をしている様子が印象的でした。
学生さんの疑問に先輩社員ならではの親身さと共感、寄り添いながら返答をしている様子が印象的でした。
LIXILショールーム東京の見学
その後、ショールーム東京の見学をしました。
ショールームに展示されている商品の説明を聞いて、その良さや利便性に感動をしていました。
ショールームに展示されている商品の説明を聞いて、その良さや利便性に感動をしていました。
LIXILショールーム東京の展示フロアにてシステムキッチンの最新の機能を見て体感しました。
実際に見て素材を触って、みなさん自然と笑顔になっていました。
実際に見て素材を触って、みなさん自然と笑顔になっていました。
様々な材質や色があり、見るだけでも楽しい気持ちになってきました。
ショールーム運営の業務として、サンプルの片づけや展示の浴室の清掃などもあると教えていただきました。
ショールーム運営の業務として、サンプルの片づけや展示の浴室の清掃などもあると教えていただきました。
こちらは壁タイルのサンプルです。
結露に強い素材であることを見せていただき、効果が分かりやすかったです。
結露に強い素材であることを見せていただき、効果が分かりやすかったです。
時間の都合上、全ての商品を見て回ることはできませんでしたが、イベント終了後にショールームを自由に見学していただきました。
イベント最後のご挨拶
イベントの最後は、今回のイベントを一緒に企画・運営してくださったエンプロイーオペレーション部ディビジョンリーダーの佐野様よりご挨拶いただきました。
今回のイベント開催にあたり、学生さんにとって充実した時間になるようにと一緒に考え、当日を迎えました。
共同で開催するにあたっても、価値に共感をして二つ返事で「やりましょう!」と言っていただき大変感謝しております。
ありがとうございました!
共同で開催するにあたっても、価値に共感をして二つ返事で「やりましょう!」と言っていただき大変感謝しております。
ありがとうございました!
ご参加いただいたみなさまもありがとうございました!
参加者アンケート
- 非常に良い経験になりました。自分と似た特性を持つ社員さんの話を聞け、非常に良かったです。(学生)
- 学生時代の頃からのお話しをきけたことが印象に残りました。しっかり自己分析をして自分の強みを知り、目標を持ってお仕事されていることに感銘を受けました。(学生)
- 取り組みを教えていただく事により、障がい者雇用の中でも仕事内容が違う事が分かりました。(学生)
- 田村さんが仰っていた「近くに行く時はひとりで、遠くに行く時はみんなで」という言葉が記憶に残りました。時には上手い具合に人に頼ることを実践していきたいです。(学生)
- LASで働く社員の方が学生に対して自分に合った仕事を選ぶためにもインタ-ンシップになるべく参加した方が良いとアドバイスしてくれました。私は挑戦することに怖さを持って行動に移せていないので、これから新たなことに挑戦しようと思いました。(学生)
- 当事者の強みを活かすという視点で採用されていることがわかり、得意不得意のアンバランスさを持つ発達障害者にとっては有難いことだと思った。Aさんのお話も大変参考になりました。お話を聞かせたい学生が沢山います。(大学支援者)
- LASで実際に働いている方の話を聞けたことがよかったです。採用の仕組みがしれたので役に立てたいです。(大学支援者)
- 学生時代や就職活動、それから、これまでの日々の生活での躓きが娘とよく似ていたのでとても共感することができました。今後よいモデルとして目標にしてほしいなと思いました。(ご家族)
LIXIL Advanced Showroom様よりメッセージ
世の中の変化はどんどん早く、大きくなっています。私たちの仕事場である住宅業界も例外ではありません。お客様の住まいに対する夢や希望は多種多様に変化しています。
その環境の中で、私たちYOurSの35名も日々の変化に対応し、一人ひとりの業務をこなしながら、成長を続けています。「成長」は、YOurS活動の大きな柱です。
「自分が得意なこと×成長機会=新しい発見と、さらなる成長」、そして仕事を通じて「お客さまの笑顔」を実現していく。YOurSのありたい姿です。
その環境の中で、私たちYOurSの35名も日々の変化に対応し、一人ひとりの業務をこなしながら、成長を続けています。「成長」は、YOurS活動の大きな柱です。
「自分が得意なこと×成長機会=新しい発見と、さらなる成長」、そして仕事を通じて「お客さまの笑顔」を実現していく。YOurSのありたい姿です。
今後もひとりひとりが強みを活かしてイキイキと働けるように、長く一緒に働くために、企業のみなさんと一緒に知り・学び・経験する機会をつくっていきますので、今後もぜひご参加ください。
このような機会を一緒につくっていきたい企業のみなさまからのご連絡もお待ちしています。