【開催レポート後半】家でも就活オンラインカレッジ初年度報告会

大学支援者様向けセミナー
家でも就活オンラインカレッジ初年度報告会(後半)

2023年6月より、エンカレッジは障害のある学生のためのキャリア教育プラットフォーム事業「家でも就活オンライン カレッジ」を開始しました。
開始から約1年経った2024年6月21日、オンラインにて大学支援者様向けに初年度報告会を開催しました。
本レポートでは、セミナー後半についてお伝えします。

🟧 「家でも就活オンライン カレッジ」とは?

「家でも就活オンライン カレッジ」は「全国の障害のある学生のためのキャリア教育プラットフォーム」です。全国の大学および企業が横断的に参画、協働することで、十分なキャリア教育を受けられていない障害のある学生に、機会を提供していく日本で初めての試みで、京都大学など45大学(2024年6月21日現在)が参画しています。株式会社マイナビパートナーズ、社会福祉法人すいせいをパートナーとして、トヨタ自動車など6企業にご協賛、ご協力をいただいています。

大学から見た家カレ

(国立大学法人 電気通信大学 障害学生支援室 チーフコーディネーター 阿部朋典氏)
まず、阿部氏の自己紹介、電気通信大学の現状をお話しいただいた後、
(1)家カレ参画の動機や期待
(2)実際の取り組みと成果や感想
(3)今後に向けて

について、お話しいただきました。

🟦 家カレ参画の動機や期待

これまでは、卒業までに内定が得られない障害学生は、就労移行支援事業所に繋いでお任せしていたが、「このやり方でいいのか?」「もう少し良い方法があるのではないか?」「他大学はもっとうまくやっているのではないか?」と心配していたところ、エンカレッジが家カレを立ち上げることを知り、
・学内の障害学生の就労支援の体制を整えたい
・他大学や企業と情報交換をしたい

と思い参画を決めた。

🟦 実際の取り組みと成果や感想

  • 参画大学限定のSNS
他の大学の皆さんの困りごとを直接聞くことができて、勇気をもらっている。家カレの情報をもらえるだけでなく、気軽に質問もできるので、頼りにしている。
それぞれの大学の状況や苦しさを知ることによって、今の本学の立ち位置を明確にすることができると思っている。
  • 企業との企画についての意見交換会
障害学生を採用する企業の方々が、どういう視点で採用していて、どのようなことを求めているのかを知る機会が今まで全くなかったので、エンカレッジ社員、企業、他大学の方からのお話を伺う機会がとても多く、勉強になっている。伺った内容を学生との面談で伝えている。
  • サテライト型イベント
学生が大学に来てオンライン参加するため、支援者もその場でのサポートがしやすく、企業からのメッセージを支援者も聞くことができたため、企業が求めることを知るきっかけとなった。
また、他大学の学生と接している本学の学生の頼もしい一面を見ることができただけでなく、その後の面談でも、イベントの話題を出すことができ、同じ視点に立てるようになった。
  • 家カレに参加することで、少しずつ、「障害を持つ学生が就労をするまでにどのような準備をすればよいのか」「障害者枠か一般枠かで迷う学生にどのような助言ができるか」などが見えてきたように思う。
  • 家カレに参加するまでは「自分たちで障害学生の就労のサポートができるようになるために参加しよう」と考えていたが、今は「積極的に周囲の力を借りよう」という思いが強まっている。これからもさらに連携を深めて、企業が障害学生に求めるものなども伺い、本学の状況や課題などもオープンにしていきたいと思っている。

🟦 今後に向けて

  • 参加する大学がもっと増えたら。地域ごと、大学の種類(理系など)ごとの分科会などがあると、有用な情報が得やすいと思う。
  • 現状では障害者枠での就労の多くは卒業後、数ヶ月~1年ほど就労移行支援事業所に通ったのちの就労が多いと理解している。その理由はよくわかるが、3月卒業、4月就職が目指せるようになると良いと思っている。また、そのために大学ですべきことなどはぜひご教示いただきたい。
最後に、各大学の皆さんに向けて、下記メッセージをいただきました。
・家カレは良いと思うが、学内で理解を得るのが難しい…
・このような大きなプロジェクトに参加できる余裕がない…
・今すぐ、個別の障害学生について相談したい…
といった状況ではありませんか?
まずは家カレに「いいとこどり」で「都合よく」参加してみると、現状でもいろいろ情報がもらえます。そこから次のステップに進む方法なども、エンカレッジや家カレのメンバーが情報をくれます!

今年度の展望と活動予定

(株式会社エンカレッジ 窪貴志)
最後に、再びエンカレッジの窪より今年度の家カレの展望と活動予定についてお伝えさせていただきました。
  • 昨年度を振り返り、まだまだやれてないことは多いという実感がある。社会への認知、色々な企業と関わっていただく、量を広げることは大事であるが、同時に、中身をどう増やしていくのか、両面から取り組んでいく必要があると考えている。
「量×室」で障害のある学生の社会参画を推進
 
  • 2024年度も昨年度と同様、学生向け企画を秋季(10月~11月)と冬季(2月~3月)の2サイクルで開催予定。
  • 保護者向け企画も昨年から回数を増やして秋頃に実施予定。
  • 教職員様向け企画では、新たに、大学の教職員様の悩みや疑問に答える企画を定期的に開催していく予定。
  • オンラインでの情報提供は、昨年の実施経験から、一方通行になりがちだと強く感じたため、エンカレッジ社員が大学の現地に出向き、実際に学生さんと一緒に参加し、イベント後コミュニケーションを取ることを計画。皆様と一緒に考えながら、実のある大学と企業の関係性を作っていきたい。

いかがでしたでしょうか?
報告会の際は45大学の参画だった家カレですが、本レポートをアップする2024年7月末時点では、47大学となりました。
多くの大学の方がこの取り組みに賛同いただき、障害学生のキャリア形成支援の輪が広がっていくいっていることを我々としても大変嬉しく思っております。
今後とも、障害学生の働く未来をつくるために、活動してまいります。 引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
■家カレに興味がある方はこちら
「家でも就活オンライン カレッジ」では、協賛企業、参加大学を募集しています。
ご興味・ご関心のある方は、以下のお問い合わせ先までお気軽にご連絡ください。
株式会社エンカレッジ(広報担当:遠藤[えんどう]、窪[くぼ])
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