雇用前実習の評価から自分の課題点に向き合った(他1事例)~発達障害のある大人の就職~

この記事では、エンカレッジから就職されたご利用者の就職ストーリーをシリーズでご紹介しています。
ご利用者本人からは、利用を決めてから就職に至るまでにどんなことがあったか、エンカレッジに通ってみての感想、率直な今の気持ちなどをお聞きしました。
また、ご利用者の就職をサポートしてきた支援者から見たご本人の変化や、就職に至るまでのプロセス、今後に向けてのエールも載せています。
📍この記事はこんな方におすすめ📍
  • 発達障害があり、就労移行支援の利用を検討している
  • 就職が決まった人が、どんな流れで就職できたのか知りたい
  • 就労移行支援事業所で実際にどんなことをするのか知りたい
今回は、2024年10月に就職が決まられたご利用者の就職事例から、2つのストーリーをお届けします!

就職事例1)雇用前実習の評価から自分の課題点に向き合った

エンカレッジ心斎橋 ご利用者Sさん
  • ▶ エンカレッジ心斎橋 ご利用者Sさん
  • 【性別】男性
  • 【年代】20代前半
  • 【障害種別】ASD
  • 【利用期間】1年6ヶ月
  • 【職種/業務内容】データ入力
 
エンカレッジに通所する前、大学生だった私は、親の薦めで「働くチカラPROJECT」のプログラムに参加したり、大学の就職課で自己PRや配慮事項を添削してもらっていましたが、就活の進め方がイマイチ分からない状態でした。そして4回生になり、働くチカラPROJECTの振り返り面談の際に、残りの単位が少ないことをきっかけに、大学と並行してエンカレッジに通所できるようになり、安心して就活を進められるようになりました。

2023年5月から通所を始め、大学やバイトと並行しながら、自己理解や配慮事項を知り、自分のペースでコツコツと作業をすることが向いていると気付きました。
2024年になり、3月に大学を卒業した後は、バイトも辞めて就活一つに集中することにしました。その後ある企業の雇用前実習に挑戦した時に、思っていた以上に評価が良くなかったことにショックを受けた事もありました。
しかし自分の課題点(コミュニケーション)が明確になったのでそれに向き合い、挨拶のフィードバックを貰うことや、先輩として後から入ってきた利用者の方にアドバイスをすることなどに挑戦できました。
また、実習を通してフルタイムでも働ける体力があることや、大学時代からある程度持っているパソコンスキルを活かせそうだという気付きもありました。

その他、ソーシャルクラブやボードゲームでスタッフや利用者の方とお話ができ、水曜日の午後に自分の趣味を楽しむなど、リフレッシュ方法も学ぶことができました。
通所した約1年半の間で学んだことはとても多かったです。
これから初めての就職で不安な所もありますが、エンカレッジのサポートも受けながら、長く働けるように頑張ります。ありがとうございました。
就職事例55-1-1  就職事例55-1-2
 
🌟 支援者よりひとこと 🌟
Sさんは就活が本格化してき、雇用前実習に挑みましたがうまく行かない時期があり色んな葛藤があったかと思います。がそこで立ち止まることなく次のステージへ前進することを辞めずチャレンジした結果、今回内定を勝ち取りました。
課題をしっかりと受け入れどう対策をするか考え行動に移すことを意識することから取り組めるところがSさんの強みと思います。
またエンカレッジでも周囲の人が自然とSさんの周りに集まって話をされる光景はSさんの柔らかい雰囲気がそうさせたのだと思います。就職先でも周りを和やかにさせてくれるSさんで居てください。これからのご活躍期待しています!
(エンカレッジ心斎橋 スタッフS)

就職事例2)活動を通じて自分のスキルに自信が持てるようになった

エンカレッジ大阪 ご利用者Sさん
  • ▶ エンカレッジ大阪 ご利用者Sさん
  • 【性別】男性
  • 【年代】20代後半
  • 【障害種別】注意欠如多動性障害
  • 【利用期間】1年4か月
  • 【職種/業務内容】事務/データ入力・VBA
 
2023年7月からエンカレッジを利用し始めて、1年と少しが経ってようやく就職が決まりました。

利用する前は、「そもそも就労移行支援ってどんなところだろう?」と思っていました。自分は自己肯定感が低いので「自分程度にできることなら皆できるだろう」と思っていましたが、エンカレッジでの活動を通じて自分のスキルに自信が持てるようになりました。 就労経験がないどころか履歴書をまともに書いたことすらなかったので、書き方を教わったり、何を書くのかといったところから教えてもらいました。

1年と少しの間大変お世話になりました。ひょっとしたらまたお世話になることがあるかもしれません。ですがそうならないようにエンカレッジで学んだことを活かしながらこれから頑張っていこうと思います。
就職事例55-2-1  就職事例55-2-2
 
🌟 支援者よりひとこと 🌟
SさんはPC知識が豊富な方で、利用者さんスタッフが困っていると「ちょっと見せて下さい!」と輪に入り、解決して下さることが沢山ありました。また、ボードゲームや昼休憩中に皆さんとよくコミュニケーションを取り、新規利用者さんにとっても話しかけやすい存在の方でした。
入所してすぐの頃は「自分なんて…」と感じ、周りから評価されたことも素直に受け入れがたい発信もありましたが、実習を重ね、いろんな企業から作業の正確性や速さ、要点を押さえて報連相できる所を評価され続けることで「こんな自分でいいんだ!」と自身の強みを認めることができました。
2週間の実習に行き、企業から「是非そのPCスキルをうちの会社で発揮してみません?」とお声掛けいただいた時の嬉しそうな表情が記憶に残っています。その時の気持ちを胸に、これからも自分ができることに誇りを持って働いてほしいなと思います。 新しい場所での活躍を応援しています!
(エンカレッジ大阪 スタッフT)
 
いかがでしたか?「発達障害のある大人の就職事例」はシリーズとして今後も定期的に発信していきます。乞うご期待ください!