学んだこと・身につけた事を就職先でも実践する。他2事例~発達障害のある大人の就職~

この記事では、エンカレッジから就職されたご利用者の就職ストーリーをシリーズでご紹介しています。
ご利用者本人からは、利用を決めてから就職に至るまでにどんなことがあったか、エンカレッジに通ってみての感想、率直な今の気持ちなどをお聞きしました。
また、ご利用者の就職をサポートしてきた支援者から見たご本人の変化や、就職に至るまでのプロセス、今後に向けてのエールも載せています。
📍この記事はこんな方におすすめ📍
  • 発達障害があり、就労移行支援の利用を検討している
  • 就職が決まった人が、どんな流れで就職できたのか知りたい
  • 就労移行支援事業所で実際にどんなことをするのか知りたい
今回は、2022年2月に就職が決まられたご利用者の就職事例から、3つのストーリーをお届けします!
*「発達障害のある大人の就職事例」はシリーズとして今後も定期的に発信していきます。乞うご期待ください。

就職事例1)プログラムで学んだこと・身につけた事を就職先でも実践していく

エンカレッジ京都 ご利用者Oさん
  • ▶ エンカレッジ京都 ご利用者Oさん
  • 【性別】その他
  • 【年代】30代前半
  • 【障害種別】広汎性発達障害
  • 【利用期間】3ヶ月
  • 【職種/業務内容】障害学生支援に係る専門的業務(情報保障支援)、業務補助
 
エンカレッジのプログラムを通じて、自己理解を深める事ができ、新たな気づきや再発見が多くありました。
自分の障害特性を整理したり、課題や工夫などを検討したりすることができ、大変ありがたかったです。
まだまだ足りない部分はありますが、エンカレッジで学んだこと・身につけた事を就職先でも実践していきます。
良縁に恵まれ約3ヶ月という短い時間でしたが、本当に様々なサポートをいたいただきました。
ひとりではここまでできなかっただろうと思います。スタッフの皆様が丁寧に見守ってくださるおかげで、最後まで安心して通所する事が出来ました。ありがとうございました。
引き続き、就労定着支援でもよろしくお願いいたします。
 
🌟 支援者よりひとこと 🌟
エンカレッジ利用前に就業経験がおありであったOさんは、自己理解もしっかりできており、工夫や対策を一定実践されていました。
このため、これまでの就業状況を基に振返りを行い、自己理解を更に深めることと、ご自身にあった働き方の整理をプログラムの取り組みと面談を通して行いました。
特に体調・体力面での心配が大きいことから、直近で就職する際の働き方と将来的にどのように働き、暮らすことが望ましいかを考え整理を進めました。
Oさんは、自身の発達障害の特性にしっかりと向き合って、日々の生活でも工夫や対策を実践されるチカラがとても素晴らしかったです。

また、グループワークや昼休憩の利用者間での会話では、周囲と協調してコミュニケーションを取れるところが強みでした。
エンカレッジの利用を通して、ご自身にあった働き方の整理と相談して解決していくチカラを身につけられたように感じました。

今回は、前職場からの声掛けもあり、就職へとスムーズに繋げることができました。
以前の勤務状況と違うところは、障害者雇用枠での採用となったことです。
このため、事前に会社と環境や配慮事項等の調整を行いました。
特に勤務時間と日数等につていは、体調面を考慮していただくように相談を重ね、ご本人の希望する勤務時間・日数にすることができました。この点については、とても安心されていました。
ご本人にとって望ましい職場環境、働き方が実現できたことは本当によかったと思います。
今後も安定雇用に繋がるように、サポートをしていければと思います。
(エンカレッジ京都 スタッフK)

就職事例2)自分一人では勇気を出せないことに取り組めた

エンカレッジ大阪 ご利用者Hさん
  • ▶ エンカレッジ大阪 ご利用者Hさん
  • 【性別】男性
  • 【年代】20代前半
  • 【障害種別】自閉症スペクトラム障害
  • 【利用期間】1年間
  • 【職種/業務内容】一般事務
 
私がエンカレッジを利用して就職活動を行う中で助かったことは、自分一人ではなかなか勇気が出せないことに取り組めたことです。
そして、取り組んだ結果が思うようにいかない時にはスタッフに気持ちを吐き出すことで、何とか就職活動を進めることもできました。

エンカレッジを利用することで出来たことの一つは実習です。
ただ、これは私自身、実習生であるという立場で作業することに違和感があり、正直に言えば現時点で私には必要のないものだったかなと思っています。

もう一つは面接練習です。私自身、面接で話すことが無く、大学在学中は苦労しました。
しかし、大学を卒業した今では大学時代のことを振り返って話せるので、当時よりも話のネタもありスタッフとの会話の中から段々と話す内容が決まっていきました。
また、大学と違って就活だけに集中できる環境や、「毎日通わなければならない」という仕事でも必ずあるストレスも、私には必要だったのかと思います。
 
🌟 支援者よりひとこと 🌟
Hさんは大学在学中にエンキャリアを利用され、その後、エンカレッジ大阪の利用を開始しました。
利用当初は対人緊張が高く、声を出すだけでも強く緊張されていたことを覚えています。
スタッフやご利用者とのコミュニケーションを通して、徐々に緊張が減っていきました。
就職活動が思うようにいかないことや職場実習の評価から自信を無くし落ち込むこともありましたが、それを乗り越え、公務員試験に合格することができました。

PCスキルがあり、アイデアを出すことが得意なHさんには、事業所の掲示物作成や備品の新規購入の際のリサーチ・提案などを依頼し、幅広く活躍していただきました。
利用末期の「心に余裕ができた」という時には、グループワークでまとめ役を担い、円滑に進めてくださったり、当番活動に積極的に取り組んだりしていました。
Hさんにとって「心の余裕」がキーワードとのことで、働き出してからも「心の余裕」を忘れず、頑張りすぎない程度に頑張ってください!
(エンカレッジ大阪 スタッフU)

就職事例3)コツコツ行い、程よく体を動かす作業が自分に合っている

エンカレッジ天満橋 ご利用者Kさん
  • ▶ エンカレッジ天満橋 ご利用者Kさん
  • 【性別】女性
  • 【年代】20代前半
  • 【障害種別】ASD・適応障害
  • 【利用期間】1年
  • 【職種/業務内容】軽作業/入荷商品の荷捌き、商品整理
 
去年の3月にエンカレッジの利用を始め、今年の3月7日から働き始めることになりました。
利用開始からの1年色々ありました。来た当初は馴染めるかなと不安になっていましたが、今は色々な方と話せるようになり、毎日楽しく過ごせました。

今回働くことになったA社へは、2回実習に行きました。
1回目の実習の時に評価していただいたこと、それから期間が空いて2回目の実習に行ったとき、同じ作業をコツコツ行うこと、且つ程よく体を動かすことが自分に合っていると思い、ここで働きたいと決めました。

実は、エンカレッジ天満橋の皆勤賞が始まった去年の4月から今日まで無遅刻・無欠席で、約11か月皆勤を続けました。
ここまで続けてこれたのは優しい利用者さん、就職までサポートしてくれたスタッフの皆様のおかげです。
ありがとうございました。就職先で長く働き続けられるように頑張りたいです!
 
🌟 支援者よりひとこと 🌟
Kさんの強みは、元気よく挨拶ができるところ、不安があったり自信がなくても職場実習では、なんでも素直にやってみますと取り組めること、ミスをしないように自分で復習や確認ができるところです。
当たり前のことかもしれませんが、これができていない人も多いはずです。私も自信はありません。
そんな当たり前のことを素直にできるところが今回の就職につながりました。

他者との交流に自信が持てず、友人関係の作り方にずっと悩んでおられました。
本当はいろんな方と交流を持ちたい気持ちはありますが、こんなこと言ったら怒られるかも、、失言してしまうのでは、、との不安から緊張があり、利用当初からご利用者やスタッフと上手くコミュニケーションが取れずにいました。
エンカレッジのプログラムを通じて、少しずついろんな方と関わる経験を経たことや、歴代の担当スタッフの丁寧な支援があったことで、人と関わることに自信がついてきたように思います。
今では、利用当初の自信のないKさんの姿はあまり見られなくなりました。
これからもっと自信をつけて、職場での関係性を作りながら、Kさんらしく長く働いて欲しいと思います。
(エンカレッジ天満橋 スタッフM)
 
いかがでしたか?「発達障害のある大人の就職事例」はシリーズとして今後も定期的に発信していきます。乞うご期待ください!

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