発達障害のある大人の就職事例8~私はこうして就職が決まった~

この記事では、エンカレッジから就職されたご利用者の就職ストーリーをシリーズでご紹介しています。ご利用者本人からは、利用を決めてから就職に至るまでにどんなことがあったか、エンカレッジに通ってみての感想、率直な今の気持ちなどをお聞きしました。また、ご利用者の就職をサポートしてきた支援者から見たご本人の変化や、就職に至るまでのプロセス、今後に向けてのエールも載せています。
📍~この記事はこんな方におすすめ~📍
  • 発達障害があり、就労移行支援の利用を検討している
  • 就職が決まった人が、どんな流れで就職できたのか知りたい
  • 就労移行支援事業所で実際にどんなことをするのか知りたい
今回は、2020年9月に就職が決まられたご利用者の就職事例から、6つのストーリーをお届けします
*「発達障害のある大人の就職事例」はシリーズとして今後も定期的に発信していきます。乞うご期待ください。

就職事例1)マイナス面をプラス面へ、視点を変えられるようになった

エンカレッジ京都三条ご利用者Fさん
  • ▶ エンカレッジ京都三条 ご利用者Fさん
  • 【性別】男性
  • 【年代】20代前半
  • 【障害種別】注意欠陥多動障害/軽度知的障害/学習障害
  • 【利用期間】1年10ヵ月
  • 【就職先業種】小売業
  • 【業務内容】鮮魚コーナーの寿司の製造、清掃
 
私がエンカレッジを知ったのは、大学を辞めてすぐでした。
当時は、自分のことや障害、就職のことがまったく分からない状態で、利用した当初、これから自分がどのように変わっていくのかわかりませんでした。とても不安な気持ちだったのを今でも覚えています。

今思い返すと、色々なことがありました。
実習で働くことに慣れるため、自分に合った仕事を見つけるため必死に頑張っていました。
実習で上手くいったこと、上手くいかなかったこと、様々な経験をしたおかげで成長し、就職することができました。
自分にとってエンカレッジに来れたことはとても大切な思い出になりました。

ここで得たことは
「マイナスの面で捉えていたこともプラスの面から見てみると、まったく違ってくる。」
ということです。

自分はエンカレッジで、視点の変更をできるようになりました。
これはスタッフの皆さんと他の利用者の皆さんのおかげだと思います。
ありがとうございました。
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🌟 支援者よりひとこと 🌟
人懐っこい笑顔や、素直な性格、丁寧な言葉づかいと挨拶で、好印象と高い評価を頂いていたFさん。
大学では周囲の方と上手く馴染めず、中退され、エンカレッジに来られました。
利用当初は不安が強く、訊きたいことがあってもその場で立ちすくむこともありましたが、持ち前の素直さと意欲の高さを発揮し一つずつできることを増やし、自信をつけていかれました。
時には上手くいかず、涙を流しながらも自身の課題と向き合い、改善に取り組む中、「改善していく力」と「挑戦する力」を高めていました。
就職先となった職場の方や、家族から努力してきたことを褒められた際に見せた嬉しそうな笑顔がとても印象に残っています。
これからも素直さと意欲の高さで、周囲の人から認められ、愛されてもらえたらと思います。
(エンカレッジ京都三条 スタッフY)

就職事例2)3つのことを学び、自信を積み重ねていった

エンカレッジ京都三条ご利用者Tさん
  • ▶ エンカレッジ京都三条 ご利用者Tさん
  • 【性別】男性
  • 【年代】20代前半
  • 【利用期間】2年1ヵ月
  • 【就職先業種】サービス業
  • 【業務内容】社内清掃
 
大学の中退、外出ができない状態、デイケアを経てエンカレッジに通うことになりました。
エンカレッジでは、以下の3つのことを学びました。
・プログラムを通じ得手不得手を自覚すること。
・配慮事項を実例を交えてリカバリーの手段とともに説明できるようになること。
・常に周りに気を払い、明るい挨拶を意識すること。

日ごろの取り組みから自信を積み重ねていき、就職ができたときは嬉しかったです。
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🌟 支援者よりひとこと 🌟
Tさんはコツコツ目の前のことを積み上げてきた方です。
声が小さく、相手が決まっていないと報連相が難しいなどの課題もありました。
しかし調べ学習を行い実践してを繰り返し、自分のやりやすい報連相を身に付けられました。
また、外に出ることに抵抗がありエンカレッジにも来られないことがありました。
しかし毎日Boosterで何をしたかを報告されて、支援を続けていました。
ご家族と通所しながら1日、1日と通所に慣れていき、半年ほどかけて毎日通所できるようになりました。
コツコツ作業を繰り返し、人に感謝される社内清掃は家族も本人も納得の業務で、人混みが少なく通いやすく、報連相の相手も決まっている就職先はベストな環境です。
ずっと本人を支えて頂いたご家族、企業を見つけて頂いた企業支援グループ、何よりもコツコツ努力を積み重ねられた本人の成果です。
本人の努力がこれからも報われて、よりイキイキと生活できることと信じています。
(エンカレッジ京都三条 スタッフI)

就職事例3)自分の得意に気付き、就職に繋がった

エンカレッジ京都ご利用者Tさん
  • ▶ エンカレッジ京都 ご利用者Tさん
  • 【性別】男性
  • 【年代】20代前半
  • 【障害種別】自閉症スペクトラム
  • 【利用期間】1年6ヵ月
  • 【就職先業種】小売業
  • 【業務内容】棚入れ、棚出し、梱包
 
私は自分にあった職業を見つけることと仕事をする上での必要なスキルを身につけるためエンカレッジで訓練をしてきました。
私の長所は手先が器用なことです。ワークサンプルや実習でそれが大いに役に立ちました。また机で座って作業するより体を動かす作業の方が得意と気づきました。得意を生かすことで今回の就職に繋がりました。
エンカレッジで印象に残っていることはソーシャルクラブで去年は府内外の名所にグループで行きました。
就職後もエンカレッジで学んだ事を生かしていきたいと思います。
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🌟 支援者よりひとこと 🌟
Tさんは寺社仏閣やUSJが大好きで、在宅訓練時には酷暑の中でも毎日近所に散歩に出かけておられました。体力があって動くことが大好きなTさんにとって倉庫内作業というのはベストマッチだと感じています。
今回の就職先への見学を一度は断られましたが、実際に企業に出向くと気持ちが変わり「ここで働きたい!」と感じて頂け実習につながりました。
思い込みで判断をせず、自分に来たチャンスをしっかりとものにできたことが内定を得られた要因の一つのように思います。
入社後も定着面談を丁寧に行い、企業様や遠く離れたご実家のご両親とも協力をしてご本人が安心して働けるようにサポートを続けていきたいと思います。
(エンカレッジ京都 スタッフN)

就職事例4)わからないこと・ミスは必ず報告・質問する

エンカレッジ大阪ご利用J者さん
  • ▶ エンカレッジ大阪 ご利用J者さん
  • 【性別】男性
  • 【年代】20代前半
  • 【障害種別】自閉スペクトラム症
  • 【利用期間】1年1か月
  • 【就職先業種】小売業
  • 【業務内容】倉庫業/出荷準備業務
 
私はこの度、A社で働くことになりました。入所してから13か月の間でまさか就職が決まるとは思いませんでした。しかも有名な企業で雇用していただくことになり驚きました。
雇用前実習ではミスもありましたが、わからないことやミスがあれば必ず報告や質問をすることができました。それが内定に繋がったのではないかと思います。
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🌟 支援者よりひとこと 🌟
Jさんは大学在学中にエンカレッジに入所されました。
集中力に課題がありましたが、利用する中で、工夫(耳栓や衝立)をすることで集中できることを知りました。
今回就職が決まったA社は、静かな環境、窓がない(外の様子が見えない)こと、全体で小休憩の時間があることから、集中して働きやすい環境だと気付き、「ここで働きたいです!」と入社を決められました。
自己理解をしっかり深めたことで、ご自分に合った会社と出会うことができたのだと思います。
作業を繰り返すことでスキルを上げられる吸収力、何でも「はい、やります!」と挑戦できる前向きさ、穏やかで絶対に人を非難しない優しい人柄を活かして、活躍していただければと思います。
(エンカレッジ大阪 スタッフU)

就職事例5)未熟な部分があったからこそ、自身の成長を感じることが出来た

エンカレッジ心斎橋ご利用者Sさん
  • ▶ エンカレッジ心斎橋 ご利用者Sさん
  • 【性別】男性
  • 【年代】20代前半
  • 【障害種別】ASD
  • 【利用期間】23ヶ月間
  • 【就職先業種】保険業
  • 【業務内容】
  • 事務/パソコン入力・書類チェック・ファイリング・軽作業(テレワーク中心)
 
エンカレッジに入所したての頃は右も左もわからない状態で、色々と方向性が定まっていなかったのを憶えています。こうした未熟な部分があったからこそ、利用を重ねっていくうちに、自身の成長を感じることが出来たのだと思います。
利用を開始して1年以上経過すると、見知ったメンバーが次々と卒業していき、いつの間にか古株ポジションになっていた自分がいました。
焦りはなかったと言えば嘘になりますが、この時、焦らずに目下のプログラムに休むことなく取り組み続けられたことは、自身にとって糧になりました。
その成果が今回の内定に反映されたのかも知れません。
今月をもって私はエンカレッジを離れますが、学んだことを忘れず、勤務の継続を目標に頑張っていきたいです。
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🌟 支援者よりひとこと 🌟
Sさんは、大学の就職活動で面接時にうまく話すことができず、就職の機会が得られませんでした。
短期アルバイトやハローワークの職業訓練を経て工場での作業などのお仕事をしていましたが、働いていた仕事を契約期間満了で終え、改めて就職をしたいとエンカレッジの利用を始めました。
目を合わせることや、物理的に近づくと距離を取るなど、人と対峙すること、意見を伝えるのが苦手な方でした。
一見ぶっきらぼうに映る方でもありますが、いつも周りのことを気にかけ、感謝の気持ちを言葉をできる方でもありました。
プログラムを重ねるうちに、本来の内省する力も相まって自己理解が進んでいき、グループワークではテーマに沿った意見をしっかり伝え、周りの手本となれるようになりました。
目を合わせられない、距離感が図りづらい特性は面接では決して好印象につながり辛いものがあり、多くの企業選考を受ける形となりました。
落ち込んでも不思議でない状況の中、「できることは次に向けて動くこと」と、この半年間は常に複数社の案件にトライしてきました。
前向きにコツコツと面接対策と業務遂行力、報連相に課題意識を持ち、止めることない前進がありました。私もその姿勢を尊敬していました。
(エンカレッジ心斎橋 スタッフY)

就職事例6)自分の障害特性を細かく分析した

エンカレッジ大阪ご利用者Jさん
  • ▶ エンカレッジ大阪 ご利用者Jさん
  • 【性別】男性
  • 【年代】20代前半
  • 【障害種別】広汎性発達障害
  • 【利用期間】1年1か月
  • 【就職先業種】保険業
  • 【業務内容】
  • 事務/パソコン入力・書類チェック・ファイリングなど
 
私はこの度D社で働く事になりました。個人としては2年ぎりぎりまでかかるのかなと思っていましたが、1年ぐらいで決められるとは思いませんでした。
今まで5社ほど受けて最終選考まで行った企業もありましたが、なかなか決める事が出来ませんでした。
しかし、自分の障害特性などを細かく分析して、内容をしっかり詰め込んだ結果、6社目で無事に決める事ができました。
私はエンカレッジを利用するか当初悩んでいました。なぜかと言うと、私は車の運転が好きなのでドライバーになろうと考えていました。
ですが両親と話し合い、自分に合った職場に勤めたほうが長く続けられると思い、エンカレッジを利用することになりました。
今後のことですが、前職では張り切りすぎて周りの評価とかけ離れた状態が続いたので、ゆっくりと仕事に慣れていき、無理をすることなく日々取り組んで行こうと思います。
就職事例8-6-1 就職事例8-6-2
 
🌟 支援者よりひとこと 🌟
Jさんは常に先のことをイメージし自分は次に何をする必要があるのか。を考えて前向きに行動される方でした。
就活ではうまく行かないことが続いたこともありましたが、好きな車でドライブに行ってリフレッシュをして、マイナスな気持ちをリセットして次のステップへと意欲的に活動をされてきました。
ご自身では軽作業が向いているのでは?とその方向で就活もイメージされていましたが、体験実習を経て自分には事務作業が向いている事を徐々に理解を深めて行かれました。
そこからはしっかりと自己理解を進められて、私が担当を受け持った時にはすでに就職に必要な力は十分に備わっていました。
今回の内定を勝ち取るにあたり「オンライン面接」「オンライン実習」もJさんは経験をされました。その経験を最後にしっかりと皆さんに伝えてくれました。
自身の様々な経験をいつも何気なくご利用者さんとの会話で伝えてくれていて本当に感謝です。体調に気を付けて頑張ってください!!
(エンカレッジ大阪 スタッフS)
 
いかがでしたか?「発達障害のある大人の就職事例」はシリーズとして今後も定期的に発信していきます。乞うご期待ください!