障害に対する配慮や就職に必要な課題のアドバイスをいただいた(他3事例)~発達障害のある大人の就職~

この記事では、エンカレッジから就職されたご利用者の就職ストーリーをシリーズでご紹介しています。
ご利用者本人からは、利用を決めてから就職に至るまでにどんなことがあったか、エンカレッジに通ってみての感想、率直な今の気持ちなどをお聞きしました。
また、ご利用者の就職をサポートしてきた支援者から見たご本人の変化や、就職に至るまでのプロセス、今後に向けてのエールも載せています。
📍この記事はこんな方におすすめ📍
  • 発達障害があり、就労移行支援の利用を検討している
  • 就職が決まった人が、どんな流れで就職できたのか知りたい
  • 就労移行支援事業所で実際にどんなことをするのか知りたい
今回は、2025年4月に就職が決まられたご利用者の就職事例から、4つのストーリーをお届けします!

就職事例1)障害に対する配慮や就職に必要な課題のアドバイスをいただいた

エンカレッジ早稲田駅前 ご利用者Iさん
  • ▶ エンカレッジ早稲田駅前 ご利用者Iさん
  • 【性別】男性
  • 【年代】20代前半
  • 【障害種別】自閉スペクトラム症
  • 【利用期間】1年1ヵ月
  • 【職種/業務内容】清掃業務
  • エンカレッジ早稲田駅前
 
大学卒業後に一般枠で就職活動を進めていましたが、コミュニケーションと作文が苦手で履歴書、志望動機、面接がうまくいきませんでした。
そこで障害者雇用をめざすことを両親にすすめられ、精神科に通い、障害者手帳を取得しました。

新卒ハローワークや東京障害者職業センターで職業評価を受けたところ報連相が苦手であるという課題が見つかり、就労移行支援所の利用を勧められたため、自宅近くの就労移行支援所に行きました。
しかしそこの環境は自分とあまり合っていないと感じ、1カ月でやめてしまいました。

それから就労移行支援所をさがして様々なところを体験し、5か月かかって自宅近くの就労移行支援所に行きましたが、そこでは就職に必要な履歴書、面接対策、求人検索、実習先の選択などをある程度自力で行わなければならず、それらの作業が大変で、結果自身の特性に対する理解が深まらずにやめてしまいました。

そこで両親のすすめでエンカレッジへの通所を大学卒業後約一年してからはじめました。
コミュニケーションが苦手で面接が苦手なので実習する前の実習前面談でおとされてしまうこともありました。
また、実習先の環境が自分に合っておらず、採用に結びつかなかったこともありました。自分の特性に対する配慮が受けられる会社が働きやすくてよいと思います。
会社によって雰囲気が全く異なるので実習をできるだけ多くうけ、数を当たることが大切だと思いました。自分は自身の足りていない部分をフィードバックし、教育してくれる職場が合っていると思いました。

エンカレッジでは障害に対する配慮と客観的な視点でスタッフが把握して下さることと履歴書、志望動機の添削、面接対策があり、障害に対する理解があり配慮事項、障害特性を把握し、就職するために必要な課題のアドバイスをうけられ、求人検索もハローワークや障害者雇用のサイトでする必要がなくスタッフの方が自分にあいそうな企業の実習をすすめてくださるので大変だった求人検索の手間が省け、面接問答集をつくり面接で聞かれそうなことをスタッフの方が一緒にまとめてくださり、配慮事項、障害特性もスタッフの方が一緒にまとめてくださいました。
履歴書、志望動機、面接で聞かれそうなこともスタッフの方が一緒にまとめてくださりました。
スタッフの方々や関係者の方々や利用者の方々にお世話になり誠にありがとうございました。
就職事例61-1-1  就職事例61-1-2
 
🌟 支援者よりひとこと 🌟
Iさん、ご就職おめでとうございます。
エンカレッジでの就職活動では実習に積極的に参加しておられましたね。実際を経験することで、職場を選ぶ軸や働き方、自分が何に取り組む必要があるかを具体的にしていくことができておられました。
特にIさんが力を発揮しておられたのは、企業からの身だしなみや言葉遣い、態度に関する厳しいフィードバックがあった時でしたね。
企業の方から厳しいフィードバックとともに、もう一度実習に挑戦しないかと機会もいただけたことで改善するためにできることに積極的に取り組むまれていました。目的や必要性をしっかりと理解すると、動力となって今回の就職が決まりました。
Iさんは多くの成長の可能性をもっておられるので、今後もはじめから「できるかわからない」「できないかもしれない」という不安からやらないのではなく、トライアンドエラーで「やってみてまだできていない部分は次にできるように改善していけばよい」という気持ちで活躍の場を広げていただけたらと思います。
今後のご活躍を応援しています。
(エンカレッジ早稲田駅前 スタッフW)
Iさん、ご就職おめでとうございます。
私が本格的にIさんの担当になってから2か月も経っていませんが、それでもIさんの成長には著しいものがあると感じます。
職場における言葉遣いや態度が課題でしたが、企業からいただいたフィードバックを真摯に受け止め、言葉遣いの練習をたくさんしましたね。自分からロールプレイングをスタッフに依頼したり、苦手なグループワークに参加して他のご利用者と意見交換をしたりと、内定が決まった後も働くための努力を続けられている姿がとても印象的でした。
壮行会では解雇されないかと不安を口にされていましたが、今の学ぶ姿勢を崩さなければ絶対に大丈夫です。自信をもって仕事に励み、Iさんらしい人生を送ってほしいと思います。
これからの活躍を応援しています!
(エンカレッジ早稲田駅前 スタッフK)

就職事例2)人と話すのが好きなことを再確認

エンカレッジ大阪 ご利用者Sさん
  • ▶ エンカレッジ大阪 ご利用者Sさん
  • 【性別】女性
  • 【年代】20代前半
  • 【障害種別】注意欠陥多動障害
  • 【利用期間】約3ヶ月
  • 【職種/業務内容】システムエンジニア
  • エンカレッジ大阪
 
私が一月中旬にエンカレッジを利用し始めてから卒業するまでの期間は、二カ月ほどしかありませんでした。
途中、大学の卒業研究との兼ね合いでなかなか通所できない期間があったことを踏まえると、実際に通所できた回数はもっと少ないと思います。
それでも、その長くはない時間のなかで、私はエンカレッジでの活動を通じて多くの学びと経験、思い出を得ることができました。
無事に卒業論文を提出して大学を卒業すること、就職を見据えてしっかり準備すること、そのどちらも私ひとりではとても難しかったと思います。
エンカレッジのスタッフの方々が一緒にタスクの進捗管理をしてくださったり、生活リズムや日々の習慣を見直す相談に乗ってくださったりしたおかげで、私は無事に大学を卒業し、就職後に安定した生活を送るための基礎固めをすることができました。
また、エンカレッジを利用しはじめて、他の利用者の方々とコミュニケーションをとれる機会ができたことも、つい家の中で延々と一人で過ごしてしまいがちな私にはとてもありがたかったです。
特に、私にとって最初で最後の参加だった三月のソーシャルワークでは、皆さんと楽しくお話しできる機会がたくさんあり、「私って人と話すのが好きなんだな~」と再確認することができました。とても良い思い出です。
短い間でしたが、エンカレッジに通っていた期間はとても充実していて、エンカレッジを利用してよかったと心から思っています。利用者の皆様、スタッフの皆様、本当にありがとうございました。
就職事例61-2-1  就職事例61-2-2
 
🌟 支援者よりひとこと 🌟
Sさんは自立して就職活動を進められていたこともあり、生活リズムを整える・タイムリーに連絡できるようになることを大きなテーマとして、一緒に取り組んできました。Sさんとはスタッフからの一方向のやり取りではなく、お互いこういう方法はどうかな?と双方向に話し合う機会が多かったと思います。その結果、短い期間ではありましたが、一緒に様々な方法を試すことができました。
またSさんはどんな相手でもナチュラルに接することができ、コミュニケーション能力の高さも魅力です。利用は3ヶ月弱でしたが、グループワークやソーシャルクラブで関わる中でSさんの柔らかいコミュニケーションに救われる方も多かったように感じます。
決して無理はせず!困った時は周囲を頼ってくださいね。Sさんの新しいスタート全力で応援します~!
(エンカレッジ大阪 スタッフT)

就職事例3)先輩になった時は自分がリードしなければ、の思い

エンカレッジ大阪 ご利用者Hさん
  • ▶ エンカレッジ大阪 ご利用者Hさん
  • 【性別】男性
  • 【年代】20代前半
  • 【障害種別】ASD
  • 【利用期間】24ヶ月間
  • 【職種/業務内容】事務・庶務
  • エンカレッジ大阪
 
エンカレッジを2年間通った感想として、初めのころは高校を卒業してすぐに加入したため、周りがほとんど大学生、大卒者であり、少し不安ではありましたが、だんだんと慣れていきました。
だんだんと先輩方が卒業していき、自分が先輩になった時には、自分がこれからリードしていかないとダメだなと薄々思うようになりました。
そして先輩が居なくなったらこれまでのようにのほほんと出来ないため、掃除当番を積極的に手伝ったりし、先輩感をアピール出来るようにしました。
会社見学では、K社が特に印象に残っています。
何かの大型施設が会社のすぐ近くにあるため、とてもそこで働いている社員が羨ましく、もう一度企業見学に行きたかったなと思いました。
入社した会社は通所の時と同じルートなため、今後もしっかりと定年までしっかり働きたいと思います。
就職事例61-3-1  就職事例61-3-2
 
🌟 支援者よりひとこと 🌟
Hさんは高校を卒業し、ハローワークの紹介を通じ、エンカレッジの利用を選ばれました。
興味、関心のあることへの意欲が高く、自ら調べて考える強みがありました。未経験の作業やコミュニケーションに対しても臆することなく、積極的に取り組むことができました。
心身ともにコンディションが安定しており、エンカレッジはほぼ皆勤で利用いただきました。
利用から半年たち、高校時より趣味で学んでいたプログラミングから「プログラマーになりたい」と志望され、実習や応募をしましたが、思うように結果を得られませんでした。その後の就活では職域を切り替え、チャレンジを重ねるもこれもご縁が得られませんでした。
ただ、そこから「就活する当事者」としての自覚を持ち、課題に対し積極的に受け入れ、就活生として大きな行動の変化がありました。
結果2社から内定を得ることができました。飄々とほがらかな人柄はそのままに、活躍いただければと思います。
(エンカレッジ大阪 スタッフY)

就職事例4)積極的な話しかけができるようになった

エンカレッジ心斎橋 ご利用者Mさん
  • ▶ エンカレッジ心斎橋 ご利用者Mさん
  • 【性別】女性
  • 【年代】20代前半
  • 【障害種別】自閉症、広汎性発達障害
  • 【利用期間】2年
  • 【職種/業務内容】事務補助/オフィス内の清掃、書類の仕分け
  • エンカレッジ心斎橋
 
エンカレッジを利用開始してから二年ほどが経ちました。
利用を開始を始めた当初は、自分から話しかけることが苦手で大変だったと思います。
少し慣れてきた時には、自分から質問が出来るようになっていたかなと思っています。
今では積極的に話しからけれるようになり、自己理解も深められたと思います。
実習はこれまでに三回行きました、初めて行った時は、緊張がすごく質問が出来ていなかったと思います。
二回目、三回目になると自分から、質問などが出来るようになりました。
今回内定をもらった会社に実習に行き、実際の会社の雰囲気や業務などを知ることができ、働くときのイメージをもちことができたと思うので、少し安心して働くことが出来るといいかなと思っています。
 
🌟 支援者よりひとこと 🌟
Mさんはいつも穏やかで周りに優しく声をかけられ、気遣いができる方です。
エンカレッジに通い始めた時は人と話すことに苦手さをもたれており、どのように関わればよいか悩むこともありました。
プログラムや実習など様々な経験を重ねていく中で、皆さんとお話する機会をもたれ、周りをサポートするなど大きく成長されました。
また、実習先の企業で報連相が大切になるとお話があると、エンカレッジに戻ってすぐに自分から報告されるなど振り返りを受けたことは真摯に受け止めて日々の活動の中で実践されました。
今回の就職先では雇用前実習に挑まれ、スキルはもちろんですが、会社の方が教えた通りに取り組む姿勢や優しく穏やかな人柄を評価され、今回の就職につながりました。
今後もMさんの強みを活かしながら、周りを頼りつつ無理なく長く働いてもらえたらと思います。Mさんのこれからを応援しています!
(エンカレッジ心斎橋 スタッフM)
 
いかがでしたか?「発達障害のある大人の就職事例」はシリーズとして今後も定期的に発信していきます。乞うご期待ください!

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