自分に合いそうな実習先でコツコツ頑張り、希望する職種に付けた。他1事例~発達障害のある大人の就職~

この記事では、エンカレッジから就職されたご利用者の就職ストーリーをシリーズでご紹介しています。
ご利用者本人からは、利用を決めてから就職に至るまでにどんなことがあったか、エンカレッジに通ってみての感想、率直な今の気持ちなどをお聞きしました。
また、ご利用者の就職をサポートしてきた支援者から見たご本人の変化や、就職に至るまでのプロセス、今後に向けてのエールも載せています。
📍この記事はこんな方におすすめ📍
  • 発達障害があり、就労移行支援の利用を検討している
  • 就職が決まった人が、どんな流れで就職できたのか知りたい
  • 就労移行支援事業所で実際にどんなことをするのか知りたい
今回は、2021年12月に就職が決まられたご利用者の就職事例から、2つのストーリーをお届けします!
*「発達障害のある大人の就職事例」はシリーズとして今後も定期的に発信していきます。乞うご期待ください。

就職事例1)自分に合いそうな実習先でコツコツ頑張り、希望する職種に付けた

エンカレッジ大阪 ご利用者Hさん
  • ▶ エンカレッジ大阪 ご利用者Hさん
  • 【性別】男性
  • 【年代】20代前半
  • 【障害種別】ADHD
  • 【利用期間】10ヶ月
  • 【職種/業務内容】事務補助
 
エンカレッジに来る前は、大学を一年留年して、病院で障害認定を受け、これからどうやっていけば良いのか先の見えない半年間を過ごしていました。
エンカレッジに通所し始めてから、生活リズムが整いだし、日々のグループワークなどで、苦手なコミュニケーションも徐々に慣れていくことが出来ました。
月に一度のソーシャルクラブでは、グループで様々な所へ外出しました。
ただ遊びに行くのではなく、グループでその日の行動予定を話し合い、合意形成を図り、当日は予定を元に団対行動、と実は考えることが多くあり、協調性を学ぶ貴重な機会でした。
日々の活動の中での疑問や心配事、家庭の悩み事などもスタッフの方々に相談しやすく、助かりました。

いくつかの実習の機会を提供していただき、実習先でのご指導のおかげで徐々に業務のやり方が身についてきて、働くイメージがつくようになりました。
また、挨拶、報連相、時間管理、どれも基本的なことですが、基本だからこそ徹底することが大切です。自分自身、挨拶については普段から心がけていることで、実習先でも高い評価を頂きました。
報告や連絡は、慣れない頃は話しかけ辛い上に話し方がくどくなり注意されることがありましたが、経験を積む内に内容を簡潔にまとめられるようになり、業務をスムーズに進められるようになりました。

これまでの就職活動において、自分の場合、体力に自信がありませんでした。この体力とは身体能力のことだけではなく、就職活動を進める為の気力・精神力を含めたものを表します。
そのため、何十社もエントリーして進める方法ではなく、一つ一つ自分に合いそうな実習先でコツコツ頑張る方針で進めていくことにしました。結果として自分の希望する職種に付けて嬉しく思います。

エンカレッジでの活動は自分のペースで進められるので、苦手な作業を集中して行ったり、実習も最初は時短にしていただいたり、作業場所をやりやすい場所に移動させてもらったりと、様々な配慮をいただき過ごしやすい環境でした。
活動終了にあたって振り返ると、自分一人の為にエンカレッジのスタッフの方々、実習先の社員の方々、非常に多くの人の時間を割いていただきました。改めて感謝しております。
就職事例21-1-1
 
🌟 支援者よりひとこと 🌟
Hさんはとても積極的で、依頼業務やグループワークなどでも率先して取り組んでくれる方です。また今回の就職先でも高く評価されたのが挨拶でした。
「元気よく挨拶をしてくださり、実習中もHさんの元気な挨拶が周囲にも良い影響を与えてとてもありがたいです。」と、企業様からもお褒めの言葉をいただきました。

エンカレッジでの朝の一言コメントでは料理のレシピや美味しいお店の話をいつもしてくださり、とても参考になり、伝え方もとてもうまくて笑いを誘う点も素敵でした。

何事にも積極的なHさん。何もかもを受け止め取り組んでしまう点が少し気になりますが無理をせず体調には気を付けてお仕事頑張ってください!
(エンカレッジ大阪 スタッフS)

就職事例2)エンカレッジで様々なことを学び、人間として少し成長できた

エンカレッジ京都 ご利用者Mさん
  • ▶ エンカレッジ京都 ご利用者Mさん
  • 【性別】男性
  • 【年代】20代
  • 【障害種別】ADHD
  • 【利用期間】1年2ヵ月
  • 【職種/業務内容】PCキッティング作業、その他PC関連業務
 
お疲れ様です、Mと申します。
エンカレッジを利用して1年と2か月が経ち、自身に対する認知の歪みや不調時などの対処等、様々なことを学びました。 自分では少し気恥しく、あまり言いたくないのですがそれらを通じて人間として少し成長したと感じます。
その結果から、U社での雇用が決まりました。ラーメン屋で煮卵を我慢する必要もなくなるというわけです。

前職での経験から就職に対する不安や恐怖感などはありますが、新しい環境とエンカレッジという相談できる居場所を胸に少しずつ改善できればと思っております。
また相談や面談などでエンカレッジに顔を出すこともあると思いますので、その際は声をかけていただければ幸いでございます。
🌟 支援者よりひとこと 🌟
Mさんは、2020年10月より利用を開始されました。
専門学校卒業後、新卒でSEとして働かれていましたが、職場環境からうつ状態となり退職されています。
前職の経験から、働くことに対するネガティブなイメージや恐怖感を持たれていました。
また、持病の偏頭痛に悩まされ、通所が安定しない状況でした。
体験実習を通じて、責任感が強い故に、気を遣いすぎてしんどくなってしまうことや、過度な礼儀正しさは却って壁を感じさせてしまうなどの気づきを得られました。

最終的にはU社の雇用前実習に行き、初めて職場で「楽しい」と思えたことが、彼にとって大きかったように思います。
実習後は面接に向けて自分と向き合われ、ご自身のネガティブな思考傾向や認知の歪みに気づき、それを受容されていました。
自身の弱みに向き合い、それを受け入れた上で努力された彼の姿勢を一人の人間として尊敬します。
引き続き、ご活躍を心より期待しております。
(エンカレッジ京都 スタッフE)
 
いかがでしたか?「発達障害のある大人の就職事例」はシリーズとして今後も定期的に発信していきます。乞うご期待ください!