Boosterキャリア 1周年!

働きたい!を支えるICTツール「Boosterキャリア」について、昨年の3月15日のリリースからちょうど1年が経過しました。 現段階での成果と課題を簡単にまとめてみようと思います。
そもそもBoosterキャリアとは何なのか?について、改めてではありますが、ご説明します。

Boosterキャリアとは?

Boosterキャリアロゴ
 
Boosterキャリア」は、強みや配慮事項などを自分で整理することが苦手であったり、働く上で知っておいてほしい配慮事項のある学生や求職者が、大学や支援機関のアドバイスを受けながら積み上げた強みや配慮事項などの情報を自分で管理し、支援機関や企業に情報を共有、企業とのマッチングができるICTプラットフォームです。
自らの情報を蓄積し、必要に応じて支援者の方に公開する仕組みを取ることで、支援する大学や支援機関が変わっても、支援が継続するのが大きな特徴の一つです。
Boosterキャリア
 
Boosterキャリア」により、働きづらさを抱えている人、自分を理解してもらって働きたいと考えている人が安心して働き続けられる世の中にすることがビジョンです。
以下のページにも記載しましたが、この1年で、大阪・京都を中心に、学生・求職者約800人、大学21大学、企業95社、外部支援機関8団体に利用頂くことになりました。
https://en-c.jp/news/news-8178/
数字自体はまだまだではあるのですが、一番大事なのはその中身です。
活用のされ方が、我々の想定しているビジョンに近づいているのか、振り返ってみたいと思います。
(1)「一人で行う就活」ではなく、「一緒に行う就活」
学生・求職者の内訳をみると、発達障害のある学生や求職者で半数程度を占めます。
彼らは、一人で就活をすることに不安があったり、自分のことを自分でまとめるのが苦手だったりしますが、支援者や大学のカウンセラーがIT上で伴走的に関わることにより、自分の強みや配慮事項をまとめて、伝えることが出来るようになった方も多くおられます。

「自分だけでは自分のことを上手くまとめて伝えられない」
「配慮事項も知ってもらって就職したい」

というニーズに対して、一定、応えられるような仕組みになったのではないかと思っています。
(2)大学と支援機関が連携した就活支援
次に、大学と我々外部の支援機関による情報連携について、です。
発達障害のある学生等の場合、大学の一部署だけで学生の支援を完結することが難しいことも多く、学内外の連携が必要になります。
学生個人が情報を持って、必要に応じて様々な支援機関に公開する仕組みが有効に活用しています。
例えば、学生が大学による支援の元で積上げてきてもらった情報を、学外の支援機関である、エンカレッジや大阪府が引き継いで企業とマッチングする「みんなでサポート就活(主催:文部科学省事業 高等教育アクセスビリティプラットフォーム)」では、Boosterキャリアの活用により、情報連携がスムーズに進みました。
(3)企業と学生・求職者のマッチング
そのようにして積み上げてきた情報を最終的には企業に公開して、マッチングを行うことになりますが、企業からは、
「事前に学生の情報が強みも弱みも詳細に分かるのが有難い」
「学生だけの意見ではなく、大学の支援者からのコメントがあるのも参考になる」
「何かあれば問い合わせ先があるのも安心感がある」

との声を頂いています。

現在進行形でマッチングも進んでいますが、学生・企業にとって良いマッチングが出来るだけたくさん生まれることを期待したいと思います。
(4)対象者の広がり
このように学内外の支援からマッチングまで進んでいるのは、就職活動に難しさを感じている学生や発達障害学生が中心ですが、それ以外にも一般の多くの学生への支援、女性活躍支援への活用も少しずつ広がっています。
これらのテーマは、私たちが直接手掛けるのではなく、それぞれパートナーとなる法人が、支援とマッチングを行うプラットフォームとしてBoosterキャリアを活用頂く構造です。

私たちとしては、当初のビジョンでも述べた通り、働きづらさを抱えている人、自分を理解してもらって働きたいと考えている人を対象とした仕組みにしたいと考えていますので、その視点からも、広がりは大変うれしい事でもあります。
このように見てくると、ゆっくりとしたスピードかもしれませんが、確実に我々が意図した流れが創れつつあるのは、成果だと思っています。
ただし、現状の広がりについては、私個人としては、まだまだだなぁ、と思っています。
ですので、次の1年は、より多くの学生・求職者、大学・支援機関、企業、パートナーに活用して頂き、プラットフォームとしての価値を高めていくことにしっかりと取り組みながら、並行して一歩一歩実践を積みあげていきたいと思います。
結果として、多くの働きづらさを抱えている人、自分を理解してもらって働きたいと考えている人の役に立つビジョンを実現するために頑張っていきたいと思います。
最後までお読み頂いて、ありがとうございました。
社長の独り言